2012年6月11日8:32
矢野経済研究所は、関連企業に対するインタビューなどから、国内における電子決済の市場予測を発表した。
同調査における電子決済市場は、非接触IC型電子マネーの決済額、プラスチックカード型プリペイドカードの発行額、ネットワーク型電子マネーの発行額、デビット決済サービスの決済額、クレジットカード決済におけるショッピング取扱高を合算している。
同社では、2011年度の国内の電子決済市場を、約43兆8,000億円(前年度比7.3%増)と推計した。店舗(リアル)取引における非現金決済利用が進んでおり、クレジットカード決済が堅調に推移し、プリペイド決済も拡大しているという。
また、サーバ管理型のプラスチックカード型プリペイドカードの2011年度発行額が、約3,900億円(前年度比8.0%増)と成長しているそうだ。SS(給油所)系のプラスチックカード型プリペイドカードが市場を牽引しており、デジタルコンテンツ運営事業者によるプラスチック型プリペイドカード発行も増加している。加えて、クレジットカード会社がブランドプリペイド(国際ブランドを搭載したプリペイドカード)の発行を始めており、今後の展開が注目される。
また、スマートフォン普及により、今後NFC(Near Field Communication)を利用したさまざまな決済サービスが開発されると予測している。
同社では、クレジットカード決済に加えプリペイド決済の拡大を理由として、電子決済市場は、2016年度には約66兆円まで拡大すると予測している。今後は、店舗(リアル)取引とECにおける商取引の融合やスマートフォンを利用した決済の推進によるカードレス化が進むという。