2012年10月4日8:44
2012年10月2日~6日まで、IT・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2012」が千葉県の幕張メッセで開催されている。村田製作所は、NXPセミコンダクターズのI・Codeを活用した世界最小HF帯(13.56MHz)RFIDタグを紹介。同社では、2008年にUHF帯ICタグを活用した「マジックストラップ」を商品化していたが、長年培った多層基板技術、高周波モジュール技術を応用し、セラミック基板内部にアンテナを構成することで小型化に成功した。会場では、印鑑に小型のNFCチップを埋めこみ、スマートフォンで読み取るデモを実施。読み取ったスマートフォンには、印鑑の名前の詳細情報を表示した。
日立化成工業は、古くからICカードやICタグといったRFIDのシールやカード等を提供してきたが、NFCタグを添付したポスターを利用した「スマートポスター」のデモを行った。来場者はスマートフォンをポスターの「ランチ」「ゲーム」「SNS」といった箇所にかざすと、それぞれのWebサイトに誘導される。また、NFC対応モジュールなども展示した。
NECトーキンでは、非接触充電モジュールを展示した。ワイヤレス給電に関しては、NFCフォーラムでも議論が重ねられている。同システムでは、NFCのアンテナを用いて、1個のアンテナで充電もデータ通信も利用できる。また、薄型・小型アンテナを使用することで携帯機器への実装が容易に行えるそうだ。会場では、スマートフォン用、デジタルカメラ等に利用するタイプを展示したが、いずれもUSBに比べ高速に充電が行えるそうだ。
ソニーは、「コンティニュア・ヘルス・アライアンス」のブースでヘルスケア製品を展示した。同社では、調剤レセプトコンピュータから抽出された薬のデータを、開発を進める液晶表示付の「PaSoRi(パソリ)」を経由しておサイフケータイやNFCスマートフォンに転送することで調剤日を管理できる「NFC電子版お薬手帳」を展示した。JAHIS策定の「お薬手帳データフォーマット仕様」に対応しており、10月から電算システムが石川県能登北部地方で厚生労働省の実証実験を行っている。