2013年1月16日21:45
大日本印刷(DNP)と日本ユニシスは、2012年8月9日に発表した業務提携に基づき、新規市場拡大を実現する事業基盤を両社連携して強化すべく、4つの領域での取り組みを推進していくと発表した。
具体的には、①両社顧客への提案力強化を目的とした「マーケティング・販売連携」、②両社の事業を推進する上でのベースとなる「サービス事業基盤の強化」、③企業とその先の顧客への対応力、スピード力を強化する「マーケティングプラットフォームの共同開発・展開」、④両社の成長戦略における重点テーマである「グローバル展開」を順次進めることにより、2016年度に両社で500億円の連携売上を目指す。
マーケティング・販売連携については、2012年8月9日に業務提携して以降、同年10月1日には業務提携を推進する組織をそれぞれ設置し、10月から12月の3カ月間で200件以上の連携提案を実施している。すでに、電子出版関連、電子図書館関連、BPO(Business Process Outsourcing)関連、社会基盤関連において、それぞれの強みを融合させた新しい販売連携を開始しているという。
サービス事業基盤の強化に向けては、「DNPが建設する自社データセンターに、日本ユニシスのエンタープライズクラウド基盤を導入」、「BCP(事業継続計画)やディザスタリカバリ(災害・障害復旧)への対応」、「魅力的な事業やサービスをスピーディに展開」、「システム開発におけるQCD(品質 :Quality、価格:Cost、納期:Delivery Time)のさらなる向上」に注力する。
また、マーケティングプラットフォームの共同開発・展開に向けては、同プラットフォームの重点領域として、モバイル/スマートフォン、デジタルコマース、次世代ペイメント、ビッグデータを、両社連携のポイントとしては、「共同企画」「共同開発」「商品連携」「サービス連携」「人材交流」を挙げている。
さらに、両社は今回の業務提携を契機にグローバル展開についても共同で推進していくという。グローバル展開は両社の成長戦略における重点テーマと位置付けており、現在、DNP・日本ユニシスとも、日本企業の海外進出にともなうさまざまなソリューションの提案が求められている。海外に進出している日本企業からは、言語やセキュリティなどのリスクを考慮し「日本品質と同等のサービス提供」を求められているそうだ。
今後、グローバルでの競争力を高めるため、日本と同等の品質を「低コスト」かつ「スピーディ」に市場に展開していくことが必要と考えていることから、両社では、ソリューション展開、プラットフォーム展開やアウトソーシングの活用、グローバル視点でのR&Dを共同で推進していくという。なお、重点エリアは、アジア圏から展開を開始し、順次対象エリアを拡大していく方針だ。