サーバ管理型電子マネー「ゆめか」と非接触型電子マネー「nanaco」の相互利用を実現

2014年8月25日8:00サーバ管理型電子マネー「ゆめか」と非接触型電子マネー「nanaco」の相互利用を実現決済手段の拡充により顧客利便性向上を目指す

サーバ管理型電子マネー「ゆめか」を発行するイズミと、非接触型電子マネー「nanaco」を発行するセブン・カードサービスは、双方の電子マネーの相互利用を実現するため、2013年12月13日から、広島市内のセブン-イレブン19店舗で電子マネー「ゆめか」の利用を行っている。また、香川のゆめタウン高松・徳島のゆめタウン徳島の2店舗においても、1台の端末で「ゆめか」と「nanaco」の支払いが可能だ。

イズミでの利用率も高まるプリペイド電子マネー「ゆめか」
月間利用件数1億2,000万件を突破した「nanaco」

ゆめカードが開発・運営するプリペイドカード「ゆめか」
ゆめカードが開発・運営するプリペイドカード「ゆめか」

イズミでは、2010年7月27日から、グループ会社のゆめカードが開発・運営するプリペイド電子マネー「ゆめか」の発行・利用を行っている。「ゆめか」の2014年5月末の発行枚数は380万枚。月間利用件数は400万件となっている。ゆめカード 取締役 営業統括本部長 吉野太郎氏は、「イズミを利用されている方の動向をみても、一昨年で18%だったのが昨年は32%まで上がっています。また、ゆめタウン内の専門店での利用も5%近くまで拡大してきています」と話すように、グループ内で着実に浸透している。ゆめタウンへの導入は終わったが、現状は、1,200店舗の値引積立加盟店を中心とした利用場所の拡大に力を入れているそうだ。

一方、セブン&アイホールディングスの電子マネーとして2007年4月からスタートした「nanaco」は2014年6月末現在、累計発行件数約3,237万件、月間利用件数が1億2,000万件、利用可能箇所が14万7,700カ所となっている。セブン・カードサービス 執行役員 電子マネー開発部担当 磯邊俊宏氏は、「『nanaco』の利用は、これまでも伸びていましたが、2014年度に入り想定以上に伸びています」と成果を口にする。最近では、セブン-イレブンでポイント2倍キャンペーンなど、利用活性化向けの施策をより踏み込んで展開しているそうだ。

セブン・カードサービス 執行役員 電子マネー開発部担当 磯邊俊宏氏
セブン・カードサービス 執行役員 電子マネー開発部担当 磯邊俊宏氏

現在、「ゆめか」と「nanaco」の相互利用可能店舗は、ゆめタウンが5店舗(うちネットアライブの端末は2店舗〈高松・徳島〉)、セブン-イレブンが19店舗となっている。イズミでは、2009年から、ゆめタウン3店舗(広島・みゆき・博多)のイズミ直営売場(専門店は除く)において、電子マネー「nanaco」の利用を行っている(日本カードネットワークのJET-S端末を利用)。吉野氏は、「今回のサービスの位置づけとして、今後、どのような端末が必要なのかという検証と、『nanaco』の発行枚数が増えていく地域で相乗効果が図れるかを見極めたいと考えています」と説明する。

TFPSのクラウド型電子マネーを採用
ゆめタウン2店舗、セブン-イレブン19店舗で相互利用が可能

高松・徳島のゆめタウンでは非接触電子マネーに加え、磁気ストライプを利用したプリペイドカードの決済も共存できるインフラを構築している。

各種電子マネーに対応するマルチ決済端末「VEGA5000S CT-NFC(J)」
各種電子マネーに対応するマルチ決済端末「VEGA5000S CT-NFC(J)」

端末として、各種電子マネーに対応するマルチ決済端末「VEGA5000S CT-NFC(J)」を導入。同端末は、TFペイメントサービス(TFPS)が提供するクラウド型電子マネー決済プラットフォームサービス「Thincacloud/シンカクラウド」へ接続することにより、電子マネーによる決済を可能としている。ネットアライブが提供するEMV仕様準拠の端末「VEGA5000S」にTFPSが改良を加えることで、FeliCa性能検定Mクラスを取得し、「Thincacloud/シンカクラウド」への接続を可能にした。ネットアライブの端末はゆめタウンで利用されていたが、「nanaco」対応を行うことで、より便利に利用してもらう狙いだ。一方、セブン-イレブン19店舗には、「VEGA5000S」を設置し、決済処理はゆめカードへ接続している。

吉野氏は、「セブン-イレブンを多く利用される『nanaco』会員は西日本にもたくさんいらっしゃいます。『ゆめか』の会員とは属性も異なるため、互いの会員が便利に利用できると考え、連携に至りました」と口にする。

現状、ゆめタウンにおける各種カード決済の利用率は70~80%あるが、残りの20%となる70~80万人は現金が中心だ。環境を整備することによって、そういった会員に「nanaco」を利用して便利に決済してもらうことが可能となる。

利用者への認知も徐々に高まる
互いに2~3%の非現金の利用増を目指す

サービス開始から間もないが、稼働後も問題なく運用できているそうだ。スピードなどについては、ゆめタウン(広島・みゆき・博多の3店舗)のJET-S端末と比べても違和感はないという。利用者への認知も徐々に高まっており、両社では互いに2~3%の利用増に結び付けたいとしている。

順調に利用件数を伸ばすセブン&アイホールディングスの電子マネー「nanaco」
順調に利用件数を伸ばすセブン&アイホールディングスの電子マネー「nanaco」

なお、ゆめタウンの高松の店舗では有線で運営しているが、徳島の店舗はWi-Fiでセンターと接続している。すべてのレジで有線工事を行うのは難しいため、Wi-Fiでも動く端末のメリットを感じているそうだ。

ゆめカードでは、東芝テックと連携し、自社で構築したモデルをもとに、スーパーマーケット等に対し、サーバ管理型のプリペイドカードの導入を勧めている。今後は、サーバ型電子マネーと非接触電子マネーが1台で利用できる端末として、ASP先に対しても勧めていきたいという。

今後のnanacoの展開として磯邊氏は、「2007年からグループを中心に『nanaco』をスタートしました。それ以降、セブン-イレブンでは『Suica』や『楽天Edy』、『au WALLET』など、利用できる決済手段を増やしています。お客様の利便性のために決済手段を増やしていく位置づけで、『ゆめか』をグループ店舗でさらに拡大するかを見極めていきたいです」と話す。

吉野氏は、「ゆめかは、2010年からスタートして、内部固めが終わり、2014年、2015年は外部加盟店を開拓していかなければならないと考えています。中でも圧倒的に親和性の高いコンビニエンスストアで使えるようにしたいです」と笑顔を見せた。

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