2015年11月9日8:00
2015年10月1日、2日に開催された「FeliCa Connect 2015」では、ソニーとフェリカネットワークスの主催者以外にも53社が出展し、交通、決済、CRMサービス、セキュリティ、エンタテインメント、ヘルスケアなどで活用されている「FeliCa ICカード技術」に関するさまざまな展示が行われた。
ソニーは、交通系ICカードなどに付いた「FeliCaポケット」の機能を活用したチケットソリューションを展示した。増加する訪日外国人観光客への対応を視野に入れており、美術館・博物館でのチケットとしての利用はもちろん、宿泊施設、商業施設での買い物など、多目的な利用が可能だ。
フェリカネットワークスは、スケジューラアプリ「つなガレ!」と、流通店舗で会計時には発行するレシートとの連動サービスを参考出展した。レシート業界大手のアイエスピーとのアライアンスにより、レシートから小売り横断のターゲティングデータを抽出し、主要な電子マネーのポイントバックで値引きクーポンが実現できるという。
大日本印刷(DNP)は、スマートフォンへのカバー、キーホールダー型、リストバンド型など、さまざまな形状に対応したFeliCaを展示した。DNPによると、異形状のFeliCaの発行が増えているという。
セイコーソリューションズは、CREPiCO(クレピコ)センターと接続できる、口座振替機能とJ-Debit機能が利用可能な無線決済端末「AT-5200」を紹介した。Wi-Fi接続のため、場所を選ばずに店舗や店先、特設会場などで利用が可能だ。
ソリトンシステムズは、ICカードによるログイン認証強化に加え、シングルサインオンやデバイス制御も実現可能な「SmartOn ID」を展示。PCに加え、タブレットにも対応し、オフィスでも外出先でも強固なICカードによる認証が実現できるという。
凸版印刷は、従来のFeliCa Standardに比べ、コストを抑えた「FeliCa Lite-S」の認証を強固に実現可能な「FeliCa-Lite-S 汎用認証サービス」を展示した。個別化マスター鍵をHSM(ハードウェア・セキュリティ・モジュール)に格納してサーバ連携で認証できる「サーバ連携モデル」と、個別化マスター鍵をセキュアなタブレットに格納して認証する「セキュア端末モデル」を紹介した。
トッパン・フォームズは、電子マネー決済やマイナンバーカードの読み取りに対応した卓上型のリーダライタやモジュールなどを展示した。
リクルートホールディングスは、2015年7月4日・5日に京都府立山城総合運動公園太陽が丘特設野外ステージで開催された野外音楽フェスティバル「京都大作戦2015~いっ祭 がっ祭 感じな祭!~MISSION IMPOSSIBLE-KYOTO 2015~Feel the vibe!~」において、利用者のIDと「FeliCa Lite-S」を紐づけて、会場内でのライブグッズの購入や飲食ブースでの支払いなどに役立てた取り組みのデモを実施した。
STマイクロエレクトロニクスは、1チップにデュアル・インタフェースに対応したVisa/MasterCard/JCBの非接触決済スキームとFeliCaベースの決済アプリケーションを搭載した日本初のカードとして2016年から出荷を開始する新カードに提供したデュアル・インタフェース(接触・非接触型)搭載セキュア・マイクロコントローラ(セキュア・マイコン)「ST31G480」を紹介した。STマイクロエレクトロニクスでは、同チップにより日本市場での展開強化を図る。
東芝は、「Mobile FeliCa Chip Set」、「NFCフォーラムType3 Tag(T6NE7)」といったFeliCa・NFC関連のソリューションに加え、FeliCa関連LSIとの組み合わせたウェアラブル機器への応用も可能な「Bluetooth Smart LSI」を展示した。
中央電子(CEC)は、重要室入退管理として、FeliCaカードと生体認証(指静脈認証)を組み合わせたソリューションをPRした。
JR東日本メカトロニクスは、三菱UFJニコスと共同展開するクラウド型マルチ決済サービス「J-Mups」の新型端末(パナソニック製)を紹介した。「リテールテックジャパン2015」で参考出展したが、すでに出荷を開始している。
モバイルクリエイトのブースでは、沖縄本島のバス事業者4社で開始されたIC乗車システム「OKICA」のカード型、フィギア型のFeliCaを展示。交通系ICカードでフィギア型は初となる。同社が乗車システムを開発した。
ワイズ・ラブは、表示の保持に電力を消費しない「E-LINK」方式電子ペーパーに、FeliCa LinkとNFC搭載スマートデバイスを組み合わせることで、情報を可視化できるツール「賢fuda(かしこふだ)74」を開発した。
交通系をはじめとする各種電子マネー、クレジットカードの決済に同時対応する新型ハンディPOS「BHT-1406QIWBG」を展示したデンソーウェーブ。「BHT-1406QIWBG」は、交通系ICカードおよびJCBが提供するポストペイ決済サービス「QUICPay」の各種電子マネーに加え、磁気カードリーダ搭載モバイルプリンタと接続することで、各種クレジットカード決済に対応する。
PFUは、情報KIOSK端末として国内最小モデルの「MEDIASTAFF TS」モデルを紹介した。NFC/FeliCaに加え、QRコードの読み取りにも対応した。
日本コンラックスは、多様な用途に対応したマルチマネー決済機、交通系電子マネー対応の決済機を展示した。