2016年6月28日10:00
MasterCardの事業部門であるMasterCard Advisorsは2016年6月27日、日本の小売販売額を調査するマクロ経済レポート「SpendingPulse」の2016年5月のレポートを発表した。日本の小売販売額は前月比で5.3%、また前年同月比では1.5%減少した。
5月の小売販売額の季節調整済前月比は0.2%の上昇、前年同期比で1.3%の減少となった。電気製品、織物・衣服・身の回り品小売業と燃料小売業の業績は、前年同月比で全体の販売額指数を下回った。良好な気象条件が夏物商品の販売を促進、加えて大型連休の影響で月初めに販売が増加したものの維持できず、全体の成長は弱含んだものとなっている。消費者態度指数はわずかに0.1ポイント上昇したものの経済環境は依然として厳しく、今後数カ月は低~中程度の成長となる見通しだ。
部門別に見ると、各種商品小売業の販売額成長率の過去3カ月の平均は、第1四半期の平均値をわずかに上回った。
5月の電気製品の販売額は、季節調整済前月比で増加したものの、前年同期比では減少となった。現在の厳しい景気環境により、今後数カ月は引き続き小幅な減少を見込んでいる。
なお、SpendingPulseはすでに米国、英国、カナダ、ブラジル、香港、オーストラリアでサービスを提供している。MasterCard Advisorsは他の組織が提供する消費者動向よりも早くレポートを提供。米国ではマクロ経済動向のレポートとして最も引用されているレポートの1つで、主要な国際的メディアが情報源として頻繁に利用しているそうだ。