2016年9月28日21:32
三井住友カードは、パナソニック システムネットワークスが委託を受けた、経済産業省の公募事業において、パナソニックおよび大日本印刷と協働し、2016年10月1日より2017年2月12日まで関西国際空港(関西エアポート)、なんばCITY(南海電気鉄道)、天保山マーケットプレース(海遊館)を実証フィールドとした訪日外国人に対する高度で先進的な決済・サービス等の新たな旅客体験を提供する実証実験を開始する。
三井住友カードは、加盟店契約、旅前・旅中プロモーションほかを担当する。また、パナソニックは、実証とりまとめ、サービスコンテンツおよびシステム導入とりまとめ等が役割となる。大日本印刷は、手のひら認証決済サービスほかを提供する。
同実証実験では 全国共通IDサービス基盤に登録された訪日外国人の基本属性情報との連携や、訪日外国人が利用するスマートフォンアプリの利用履歴等による位置情報・嗜好情報を活用することにより、一人ひとりの訪日外国人に有益なコンテンツをタイムリーに届けるサービスプラットフォームの実現を目指す。
今年度の実証においては、WEB・SNS等のオンラインメディアを通じた観光情報提供による旅前からの観光誘客施策に加え、空港・鉄道改札口・商業/観光施設等での各スポットにデジタルサイネージを配置することで、オンラインメディア連携の途切れない情報配信基盤を構築。また、デジタルサイネージには光ID送信機能搭載モデルを活用。実証参加店舗に設置する光ID看板を含めて、スマートフォンを使う訪日外国人向けに、見る人の母国語で情報提供を行う多言語情報サービスを提供する。
また、購買データを含めた行動履歴の蓄積・解析によるレコメンド機能も実装し、送客・消費促進サービスの高度化の検証を行うと共に、カードレスでショッピング・グルメ体験を実現する手のひら認証決済サービスの検証も実施する。
三井住友カードは同実証において、手のひら認証決済サービスの加盟店契約とWEBメディアを通じた訪日外国人への旅前・旅中のプロモーションを担当している。
具体的な実験として、訪日外国人客及び店舗側の決済利便性の向上に向け、生体認証(手のひら認証)決済サービスの試行を、三井住友カードの加盟店である天保山マーケットプレースにて実施する。実証参加は25店舗。
利用者は事前にダウンロードしたスマートフォンアプリを用いて、自身で手のひらを撮影、決済に利用するカード情報と併せて、手のひら認証決済サービスに登録することで、対象店舗での買い物時には、手のひらを店舗設置のタブレットにかざすだけの「カードレス決済」を実現する。
また、三井住友カードが10月1日より新たに提供する訪日外国人向け旅行メディア「JOURNEY of JAPAN」を同実証において活用する。実証フィールドの観光地・観光施設の紹介および同スマートフォンアプリを活用したクーポン配信により、送客・誘客を促進する。
光ID多言語情報提供サービスも含めオンライン・オフラインを融合させた情報提供と訪日外国人の属性に応じた情報提供を組合せることでの送客・誘客効果の検証も同時に行うそうだ。
さらに、光ID送信機能を搭載したデジタルサイネージ及びLED看板を用い、訪日外国人向けに見る人の母国語での情報提供を行う。対象言語は英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、タイ語となる。また、利用者の属性に応じたレコメンド機能=情報出し分け機能を実装し、母国語での分かりやすい情報表示に加えて、見る人に合わせた情報表示による送客・誘客効果の検証も併せて実施するそうだ。
実施場所は、デジタルサイネージ設置場所が関西国際空港、南海電気鉄道関西空港駅、なんばCITY(各1台)、天保山マーケットプレース(2台)、光ID看板設置場所が天保山マーケットプレース(実証参加の27店舗)、なんばCITY(国慶節イベントに参加する10店舗)となっている。
そのほか、訪日外国人客に対応する店舗向けに、来店した訪日外国人と店員とのコミュニケーションをサポートするためのタブレット指差し会話支援ツールに加えて、光ID多言語情報提供サービスで用いる光ID看板と連携した来店者通知サービスを提供する。店頭で光ID看板にスマートフォンをかざしている外国人の基本属性(国籍等)を店内に設置したタブレットに通知することで、店員から利用者への声がけをサポートするという。
実施場所は、天保山マーケットプレース(実証参加27店舗)、なんばCITY(国慶節イベントに参加する10店舗)となっている。
同実証における誘客施策の一環として、光ID多言語情報提供サービスと連携したモバイルスタンプラリー「Takoyaki Rally」を、10月1日~10月7日になんばCITY、10月8日~10月14日に天保山マーケットプレースにおいて期間限定イベントとして実施する。