2017年1月5日16:38
国際カードブランド「UnionPay(銀聯)」のグローバル展開を手がける銀聯国際は優待クーポンサービス「優計画」の日本での提供を開始すると発表した。まずはマツモトキヨシグループの免税店舗からスタートし、2017年1月中旬から総合免税店ラオックスも導入する予定で、今後さらにその対象範囲を広げていくという。
優計画は世界発の国際ブランドによるクロスボーダー送客プラットフォーム。同プラットフォームを通し、顧客をターゲティングした割引クーポンサービスを可能にしている。優計画の導入によって、銀聯カード会員は 銀聯のアプリや提携する銀行・OTA業者のアプリを通じて優計画専用電子クーポンを入手し、サービス導入加盟店で決済の際に電子版コードを提示し、銀聯カードで決済すると、その場で優待サービスを受けることが可能だ。
日本における優計画は、カード会社の三井住友カードと決済・優計画専用電子クーポンゲートウェイを提供するリンク・プロセシングの協力のもと運用を開始する。今後はカード会社など加盟店開拓企業と組んで、参加加盟店を拡大していく予定だ。
なお、銀聯カードの発行枚数は60億を超えている。今回日本市場におけるサービスについて、カード会員は銀聯国際のほか、提携する中国銀行や招商銀行、中国光大銀行、大衆点評などのモバイルのコミュニケーションツール(アプリ・ウェブ等)から、加盟店の優計画専用の電子クーポンを入手でき、また会員が提携先の旅行業者でチケットやホテルを予約した際にも目的地で使えるクーポンをこのツールを経由し送付する。提携先は OTA(オンライン旅行代理店)のCTRIP、航空会社の東方航空をはじめ、銀行・航空会社・OTA等となる。初期段階は中国人観光客を絞って展開するが、今後は香港、韓国、東南アジアなどの銀聯カード会員へと広がる予定だ。
銀聯カード会員のビッグデータを活用することで、顧客に合わせた優待を提供することができるという。コミュニケーションツールの履歴から訪日意欲のある顧客や訪日中の人にターゲティングしてクーポンを配信することも可能となっている。たとえば日本行きの航空チケットを購入した人や日本の宿泊先を予約した人を提携企業のコミュニケーションツール(アプリ・ウェブ等)から読み取り、その人に向けてクーポンを発行したり、よくクーポンを利用する人によりよい優待を出したりすることができるそうだ。
同サービスは、2016年7月の香港・マカオでのリリースを皮切りに、タイ・シンガポール・オーストラリア・ニュージーランド、アメリカでも加盟店に導入され、その導入加盟店数は 1,000軒を突破した。中でも香港では多くの顧客に好評いただき、1月10日にはドラッグストのササにおいて、5日間のキャンペーン期間中に数万枚のクーポンが配布・使用され、取扱高は優計画導入前に比べ70%増を記録したという。