2017年9月26日18:31
デジタルセキュリティベンダーのジェムアルト(Gemalto)は、このほど世界中で公表されたデータ漏えいインシデントのデータベースである「Breach Level Index」(BLI、情報漏えい危険度指数)の最新の集計結果を発表した。これによると、2017年上半期に世界中で発生したデータ漏えいは918件で、19億件のデータが漏えいしており、2016年下半期と比較すると、紛失、盗難、漏えいしたデータ数は、2.5倍以上(164%増)を記録した。2017年上半期では、百万件以上のデータが漏えいした大規模データ漏えいインシデントが22件発生している。なお918件のデータ漏えいのうち、500件以上(全データ漏えいの59%)については、漏えいデータ数が不明または非公開だった。
BLIはグローバル規模のデータベースで、データ漏えいを追跡し、その深刻度を漏えいしたデータ数、データの種類、漏えい源、データがどのように利用されたか、データが暗号化により守られていたかどうかなどの複数の要因を考慮して数値化している。BLIは、各漏えいインシデントに深刻度スコアをつけることで、「それほど深刻でない」データ漏えいと「危険な」データ漏えいを区別した比較リストを生成している。
BLIによると、公表されたデータ漏えいの評価を始めた2013年以来、今日までに90億件以上のデータが漏えい。2017年上半期には、医療データ、クレジットカード/口座番号、個人を特定できる情報など、毎日1千万件以上の、言い換えると毎秒122件のデータが漏えいまたは暴露された。特に問題なのは、盗難、紛失、漏えいしたデータのうち、情報を無価値化するように暗号化されていたのは1%に満たなかったことだという。これは、2016年下半期と比較して4%ポイントの減少だった。