2019年4月2日9:00
アップルは3月25日の新サービス発表会で、4つのサービスを発表した。動画配信のApple TV+、ニュースを集めたApple News、ゲーム配信サービスApple Arcade、そしてクレジットカードApple Cardである。
Apple Cardの発行はゴールドマンサックスで、Mastercardブランドがつく。米国ではこの夏に発行される予定。Apple Payの利用促進が目的だ。
申し込みはApple Walletから。個人に発行されるのではなく、iPhoneに発行されるというユニークなもの。
だからiPhone保有者でなければ、クレジットカードは発行されない。つまりクレジットカードがほしければiPhoneを買いなさい、という導線を敷いている。
Apple Payの利用促進が目的なので、カードはバーチャルが基本。申し込んで審査が通れば、即座にバーチャルカードがApple Walletに格納され、Apple Payが利用できるようになる。
その際、カード番号が付与されるのではなく、固有のディバイス番号が生成され、セキュアエレメントに保管される。
Apple Pay利用時には、顔か指紋認証が要求される。その際にワンタイムの動的セキュリティコードが生成され、ディバイス番号と共に通信される仕組みだ。
アップルはGAFAで唯一プライバシーを全面に押し出している。Apple Cardもプライバシーがテーマだ。
カード利用データをアップルはクラウドに保持せず、活用もしないとコメントしている。取引履歴や利用サマリーはウォレットアプリ内に保持される。個人のiPhoneアプリ内に蓄積するため、アップルは使えない。
ゴールドマンサックスはカード運営上、情報を保持するが、第三者にシェアせず、販売もしない。