セルフレジや無人店舗での決済を想定した「ライフスタイル認証」を検証(三菱UFJニコス/MDIS)

2019年6月28日18:31

三菱UFJニコスと三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)の両社は、国立大学法人 東京大学大学院情報理工学系研究科などと共同で研究開発中の個人認証技術「ライフスタイル認証」を活用した決済サービスの実証実験を2019年7月1日に開始すると発表した。

「ライフスタイル認証」とは、個人を識別するための知識・所持・身体的特徴に続く第四の手法として、個人の行動データ(スマートフォンの位置情報やWi-Fi情報、サービスの利用履歴など)を活用した新しい個人認証技術となる。2018年8月に東大と両社を含む4社が開設した「次世代個人認証・行動解析技術社会連携講座」で実用化に向けた研究開発を進めている。

両社はこのほど、「ライフスタイル認証」技術の認証精度や決済にかかる時間などのデータ収集を目的として、実証実験を行う。同実証実験は、セルフレジや無人店舗での決済を想定したもので、三菱UFJニコスの社員を対象に、同社本社ビル内で実施する。実験の対象者はすでに、専用のアプリケーションを各自のスマートフォンにインストールして持ち歩くことで2~3週間分の行動データ(ライフスタイル)を蓄積している。実験開始後、スマートフォンを携帯した利用者が休憩ラウンジに設置した専用の菓子販売ボックスに近づくと、「ライフスタイル認証」により本人が認証され扉が解錠される。利用者が手に取った商品はセンサーにより自動で特定され、アプリケーションに予め登録されたクレジットカードで決済が完了する。これにより利用者は、レジを通さず、財布やスマートフォンを取り出すことなく、商品を購入できるとしている。

また、今回の実証実験用システムの実装を担当するMDISは、三菱UFJニコス社内での実験後にシステムの改善を行い、同様の実験をMDIS社内でも補完的に実施することを予定している。

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