2011年12月20日17:00
大日本印刷(DNP)は、おサイフケータイ機能を搭載した携帯電話・スマートフォン向けに情報配信する端末「PetitPorta(プチポルタ)」シリーズの新機種として、「プチポルタ2」を開発したと発表した。
プチポルタ2は、縦108.5mm×横60mm×高さ7.5mm、重さ約45g(電源アダプタは含まず)と、従来のプチポルタシリーズよりも薄型化・軽量化され、ポスターなどの販促物への取り付けなど、これまでは設置できなかったスペースでの利用が可能となった。また、無線通信を効率的に制御することで消費電力の大幅な削減を実現し、電池で駆動できるようにした。これにより、イベント会場や店頭などの電源が確保しにくい場所にも設置でき、持ち運んでの利用もできるようになる。オプションの外付け電池を利用した場合、1カ月程度の連続運用が可能であるという。
利用者は、プチポルタ2に、おサイフケータイ機能搭載の携帯電話やスマートフォンをかざすと、メールソフトが自動的に起動して、新規メールに送信先のメールアドレスが入力される。これにより、会員登録などを行う際のメールアドレスの入力負荷が軽減され、登録件数の増加などにつなげることができる。また、あらかじめ登録されているアプリケーションの起動も可能で、サービス事業者はクーポンやスタンプラリーなど、設置場所の特性を活かしたサービスが提供できる。電子書籍やゲームなどのアプリケーションも自動起動できるため、サービス事業者は、生活者が情報を閲覧するだけでなく、実際のサービスを体験できる広告を提供することで、販売促進の機会を拡げることが可能だ。
従来のプチポルタは、おサイフケータイ搭載の携帯電話またはFeliCaカードのみに対応していたが、今回、近距離無線通信規格の「NFC(Near Field Communication)」に対応することにより、FeliCa以外の非接触ICカード媒体(TypeA、TypeBなど)の利用もできるようになった。
販売予定価格は、ロット1,000台で、1台9,000円(税抜)前後。DNPは、流通・小売、外食、アミューズメント、電子書籍、鉄道などの企業に向けてプチポルタ2を販売し、関連システムも含めて3年間で約2億円の売上を目指す。