2020年11月20日19:50
一般社団法人戸越銀座エリアマネジメントと日立システムズは、戸越銀座商店街において、商店街をはじめとする周辺地域の活性化や地域住民の利便性向上および新型コロナウイルス感染予防対策や今後の新しい生活様式への対応を目的に、戸越銀座ポイントの導入に向けた実証実験を開始すると発表した。
戸越銀座ポイントは、戸越銀座商店街のみで利用が可能なデジタル地域通貨となる。スマートデバイス上で動作するWebアプリケーションを通じて商店街にある飲食店などの各店舗での支払いなどが可能になるほか、地域に密着した呼び込み施策として展開できる。
今回の実証実験を通じて、戸越銀座エリアマネジメントは、店舗を含めた利用客のサービス受容性とマーケティング効果を確認し、地域内でのコミュニケーションの活性化や経済循環につなげる。なお、同実証実験は11月20日、21日に戸越銀座商店街内の14店舗を対象に実施し、事前に募集した100名のモニターが参加予定だ。
戸越銀座ポイントの導入によって、キャッシュレス決済機能以外にも、商店街で利用可能なクーポン券の発行や来店ポイントの付与はもちろん、地域貢献に寄与した遠隔地の会員へのポイント付与や加盟店へのポイント還元が可能となり、戸越銀座エリアマネジメントは、これを活用したイベントの企画など、地域ごとの課題や時流にあったコミュニケーション活性化の取り組みを実現できるとしている。戸越銀座ポイント導入による対象店舗へのシステムの操作説明などは日立システムズが実施し、キャッシュレス決済の導入をワンストップで支援するとしている。
また、戸越銀座エリアマネジメントは戸越銀座ポイントの利用範囲を戸越銀座商店街に限定することで、地元の金融機関とも連携した地域内での経済循環が可能になるほか、利用客の購買履歴などのデータを収集・活用することで、新たな集客・販促施策への活用を予定している。将来的には、チャットボット機能を活用したおすすめ店舗紹介のほか、スタンプラリーなど商店街の魅力を知ってもらう仕組みなどの新機能を導入することで、利用客が何度も訪れたくなる商店街を目指す。
なお、戸越銀座ポイントを支えるキャッシュレス基盤には、日立製作所研究開発グループが開発した基盤を採用した。各種決済機能はAPIとして実装されており、低コストでセキュアな情報管理を行うことが可能だとしている。将来的には生体認証を活用した本人確認などの機能も実装する予定であり、チャージや支払いなどがより安全で便利になるよう拡張していく予定だ。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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