2021年3月10日16:36
肥後銀行のグループ会社である肥銀カードと、トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、クレジットカード・電子マネー(くまモンのICカード含む)、QRコード決済に対応するマルチ決済プラットフォームとTMNの決済端末「UT-P10」を熊本市に提供すると発表した。
多様なキャッシュレス手段に対応可能なキャッシュレス決済プラットフォームを提供することで、効率的な市政運営と新たな生活様式に合わせた魅力的な行政サービスを支援するそうだ。
熊本市の対象となる決済は、➀各区民課、各総合出張所、芳野分室の住民票又は戸籍附票の写し、印鑑に関する証明等の発行手数料、②市民税課、各税務室の納税証明等の発行手数料、③動植物園の入園料、施設使用料及び動物サポーター寄附金、となる。
同サービスは、支払手段の多様化による市民の利便性向上や窓口業務(現金管理)の効率化といったニューノーマル(新常態)への対応に加え、データの利活用による行政サービスのイノベーションを実現するとしている。
導入する決済端末「UT-P10」は、POS機能と決済機能を1台に搭載し、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済と現金決済を1台の端末で対応する。無線(LTE)対応のモバイル型で持ち運び可能、プリンター内蔵で機器間の接続断なしといった特徴がある。
3月10日にクレジットカード決済か利用を開始し、3月15日に電子マネー決済、5月頃にQRコード決済、2021年中にくまモンのICカード決済の利用を予定している。取扱可能な決済ブランドは全30種類で、クレジットカード7種類(銀聯、DISCOVERは動植物園のみ利用可能)、電子マネー16種類、 QRコード7種類に対応する。
今後は、肥銀カードが展開する熊本地域復興ICカード「くまモンのICカード」のシンクライアント化を実現し、今後同サービスを取り扱い決済ブランドに追加する予定だ。くまモンのICカードは熊本県内の公共交通機関(バス・電気鉄道・市電)と加盟店で相互利用ができるプリペイド式のICカード型地域電子マネーとなる。現在は、くまモンのICカードの決済には専用端末が必要だが、端末をシンクライアント化することにより、1台の端末でさまざまな決済方法に対応できるようになり、加盟店の導入障壁が軽減されるという。またデータの利活用が可能となり、公共交通機関、小売店、行政サービスの3つの熊本域内の利用データを連携させることで、熊本の持続可能性の実現に向けた地域活性化や地域課題解決に繋げていきたいとしている。