2010年12月27日7:00
「EC決済、EC活用の最新トレンド」~ファミマ・ドット・コム(1)
「ここでしか買えない」を集約した「ファミマ.com」がグランドオープン
送料・手数料が無料になるファミリーマート店舗での受け取り決済も好評
ファミマ・ドット・コムは12月8日から、これまで運営してきた総合通販サイト「famima.com」と食の通販サイト「ファミマ・フードパーク」を統合し、新たなショッピングサイト「ファミマ.com」を開設した。同サイトの狙いについてファミマ・ドット・コム 総合企画部 企画・広報担当部長 橋本正有氏に話を聞いた。
新サイトのテーマは「こだわり」
ご当地アイテムや限定のキャラクターグッズを販売
2000年にオープンした「famima.com」の運営主体はファミリーマート、2006年から展開する「ファミマ・フードパーク」はファミマ・ドット・コムと伊藤忠商事の2社が共同で運営を行っていたが、ファミマ・ドット・コムではリニューアルを機に両サイトを統合。「ファミマ・ドット・コム」という名称は変えずに専門ショップ型ショッピングサイトへとリニューアルを図った。
「統合前の2サイトでは75万アイテムを取り扱っていましたが、新サイトでは商品群を一新し、われわれが自信を持ってお勧めできる『ココでしか買えない』をコンセプトに、魅力的な商品を1万点に集約して販売を行っています」(ファミマ・ドット・コム 総合企画部 企画・広報担当部長 橋本正有氏)
同社ではファミリーマートのインターネットショッピングサイトである強みを活かした独自の展開を実施。まず新サイトの目玉の1つが「全国いいものうまいもの」を集めたご当地グルメの紹介ページだ。
「ファミリーマートの情報網も活用し、地域の人気商材を弊社で集めて、販売しています。例えば、ファミリーマートの店舗は8,000店舗あり、それなりの製造体制や規模がないと販売が難しいのですが、サイトならば展開が可能です」(橋本氏)
「キャラクター.com」では、CROWS&WORST G-SHOCK『武装戦線 T.F.O.A 7th 村田将吾モデル』、JINSと人気ドラマの「ONE PIECE(ワンピース)」がコラボレーションした「アニメ『ワンピース』オリジナル限定メガネ&サングラス」など、人気キャラクターをディープな品揃えで販売している。
「コンビニはテレビや映画とタイアップすることが多いため、そこで培ったネットワークや人脈を活用して、弊社ならではのオリジナル商品を販売することが差別化のポイントです」(橋本氏)
ほかにも日本全国の名店の商材を販売する「おうちdeグルメ」、注目ファッションブランドとコラボレーションした「ファッションLTDストア」などを展開している。
Webでヒットした商品をファミマ店舗へ展開
2009年は「とり野菜味噌」「奄美の黒糖生キャラメル」がヒット
ファミリーマートでヒットした商品に関しては、ファミマ・ドット・コムのサイトでも積極的に販売を行っている。
「現状でも『ボクのおやつ』というお菓子のプライベート商品がありますが、数種類をパックしてファミマ.comでも販売しています」(橋本氏)
また、ファミマ.comでヒットした商品をファミリーマートでの販売に役立てることも命題となる。2009年はご当地グルメに番付表があり、3カ月に一度、更新を行っていたが、番付上位の商品の売れ行きが好調だった。そのなかに「とり野菜味噌」という3,000円の商品があったが、サイトでヒットし、ファミリーマートの店舗でも同商品をつかった弁当を販売した。また、歌手の中孝介氏が奄美の復興をサポートする目的として生まれた商品である「奄美の黒糖生キャラメル」もファミマ・ドット・コムが販売を行っており、同社の2009年の№1のヒットとなった。同商品はテレビなどで話題となり、関東の「ファミマ!!」店舗で限定販売を行った。ファミマ・ドット・コムでは今後もファミリーマートと連携した取り組みを積極的に実施する方針だ。