2021年4月8日9:05
2019年に閣議決定された「成長戦略フォローアップ」の中の一つ、『決済インフラの見直し及びキャッシュレスの環境整備』に加え、コロナ感染拡大が拍車をかける形で、より安く手軽な非接触IC決済が注目されている。タッチ決済を実現する決済専用端末の導入費用やメンテナンス費用により、特に小・中規模事業者ではまだ整備が進まず、課題となっている。その中で、初期導入コストを抑えつつ、Android 端末でタッチ決済を実現する「Tap on Phone」により、カフェ、カジュアルレストラン、キッチンカー、屋台、朝市など、さまざまな小・中規模事業者でのキャッシュレス化を実現することが期待されている。
記事のポイント!
①コンタクトレスカードの読み取り性能を調整
②PCI PTSのセキュリティレベルまで要求
③ブランド毎にLevel 2 カーネル実装が必要
④小・中規模事業者のキャッシュレス 決済ニーズに対応
「Tap-on-Phone」による決済実現のためにはいくつか課題がある。
〇コンタクトレスカード読み取り性能
常時通電される従来据え置き型決済端末に比べ市販スマートフォンでは、出力磁界が大きくないため、NFCコンタクトレスカードの活性化が課題である。また、昨今mPOSソリューションが普及しているが、読み取り性能(reader機能)の調整を施したものである。一方、市販スマートフォンは、一般的にカード機能をエミュレーションしているもので、役割が正反対となり、ハードウェア要件としては、通信しやすいスィートスポットを確保するための最適化が必要になる。
現在、EMVCoでは、Tap-on-Phoneソリューションに対しては、従来のEMVCo Level 1 PCD規格を適用せず、別の基準を策定中。例として、通信距離が 4 cmから2cmまでに縮小された緩和operating volumeでのテスト、また 実コンタクトレスカード(EMVCoが製品選定)を用いた相互接続性テストが計画されている。
COTS Early Adaptor Programというものを施行し、現実的なNFC読み取り性能を定義しようとしている。
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