2021年6月11日17:41
セイコーソリューションズは、大きな顔写真と一体化したQRコードを活用した本人認証サービス「QRMe(仮称)」の2021年秋以降の提供開始を目指し、新たにQRコードに関する特許を出願したと発表した。
「QRMe(仮称)」は、ID・パスワード不要の本人認証サービス「認証BANK QR Auth」にて協働している神戸大学 森井昌克教授が研究したQRコードの生成技術をベースとしている。「QRMe (仮称)」は、QRコードの中央に顔写真を大きく表示し、顔写真周辺に配置したドット部に顔写真から生成したデジタル署名データを格納する。
対面での本人確認時に、顔写真と本人の顔との確認が容易であるだけでなく、顔写真と格納したデジタル署名データを読み取りアプリで照合することにより、確実な本人認証を実現することができるという。顔写真との照合による本人認証とあわせて、顔写真偽造を防ぐQRコードだとしている。
従来、顔写真を含む本人確認書類は複写が可能であり、顔写真を入れ替えれば改ざんが可能だったという。一方で、ICチップを内蔵したカードは、利用シーンによっては発行コストが企業の負担となる上、ICチップ自体の改ざんは困難であるものの、カードの顔写真自体は改ざん可能であるという問題点が残る。最近では、他人のIDカードを使用し、企業の重要エリアやプロジェクトルームに不正入室する事例も報告されている。
セイコーソリューションズは、これらの課題解決を目指し、新しい本人認証サービスとして「QRMe (仮称)」の開発を進めるとともに、幅広くパートナー企業とも連携を進めていく。