2021年6月15日19:35
クレジットカードの不正利用対策ソリューションを提供するアクルは、クレジットマスターなどの大量アタック遮断に特化した「ASUKA(大量アタック・クレマス対策版)」の提供を2021年6月15日より開始すると発表した。なお、与信承認(オーソリゼーション)前におけるクレジットマスター対策に特化したソリューションツールの提供は国内初となるそうだが、クローズドにてβ版の提供を2021年1月よりスタートしており今回はその効果、また利用実績を踏まえての正式リリースとなったそうだ。
クレジットマスターとは、カードの規則性を利用し、他人のカード番号を不正に取得するもの。主にプログラムによるランダムな大量アタックが一般的だが、ECサイトを攻撃し、クレジットカード決済が通れば「有効なカード番号」であると確認する手口となる。
日に数十万件のアタックから最近では数百件から数千件、且つ間隔を置きながらのアタックと、非常に巧妙になってきているのが特徴だ。経験的には大半がクレジットカードの与信承認(オーソリゼーション)でエラーにはなるものの、無用な決済処理費用がかかり、数十万件のアタックとなった場合には、その費用負担もさることながら過去クレジットカード決済を停止せざるを得なかったケースも発生している。
アクルではこの大量アタックを伴うクレジットマスター被害での相談が2021年に入り急増している。コロナ禍に入り、第三者のクレジットカード不正利用も引き続き増加傾向だが、その稼ぎ元としての有効なクレジットカード番号の取得に、このクレジットマスターが使われている。
そのような被害を軽減するツールとしては、今までの「ASUKA(通常版)」でも対応はしていたものの、シンプルに大量アタック・クレジットマスター対策機能だけを求める企業の声の増加や、また導入費用感などに課題があった。他社製品においても大量アタックを遮断するサービス等は実在するものの、決済処理費用がかかってしまうなどの課題も見受けられたとしている。
今回提供する「ASUKA(大量アタック・クレマス対策版)」は、その課題等を解決すべく、大量アタック、クレジットマスター対策に特化した非常にシンプルな、また費用的にもライトなサービスとなるそうだ。ASUKAは”オーソリゼーション前”に独自の認証ツールで牽制する仕組みであることから、アタックを受けた際に無用な決済処理費用もかからないのが他社製品にはない特徴の1つになるそうだ。