2021年7月12日8:30
ピアズは、2021年7月8日に記者説明会を開催し、無人店舗やスマートロボット、店舗管理ツール等20種以上のソリューションを提供すると発表した。
小売・飲食・サービス業で求められるDX
リテールに特化したプラットフォームを開始
ピアズは、2005年1月に設立。2019年6月にマザーズに上場している。携帯販売コンサルティングなどの支援で成長してきた。通信業界で培ったノウハウを活用し、リテール業界へ事業領域を拡大するという。ピアズ 代表取締役 桑野隆司氏は「世の中を変えていきたいという情熱を持っています」と話す。
リテール業界を取り巻く環境として、他業界と比較して生産性が低いという課題がある。特に小売・飲食・サービス業は慢性的な人手不足となっている。小売・サービス業は2030年に460万人の人手不足になると予想され、「求められるのは省人化」であるとした。
また、長時間労働も業界別で上位の課題となっている。さらに、有休消化率も全産業中ワースト2位となる。2023年には中小企業における月60時間以上の割増賃金率の猶予もなくなるため、長時間労働への対策が急務となる。こういった課題は外国人の労働者が緩和してきたが、新型コロナウィルスの感染拡大によって往来も減っている。
新型コロナウィルスにより、消費者は店舗のレジ待ち・支払いにより不安を抱えるようになったという。そのため、レジに並ばない買い物スタイルが試されている。また、事前に商品を注文して決済するモバイルオーダーなども導入が進んできた。そのほか、バーチャルメイク、オンライン接客、無人コンビニ、配膳ロボットなどの動きがみられる。
例えば、Amazonでは、レジレス技術の「Amazon Go」技術「JWO(Just Walk Out)」の外部企業へのライセンス販売を進めている。また、ウォルマートの「カーブサイドピックアップ」、Amazonの「受け取り用ロッカー」、アルバートソンズの「ピックアップキオスク」など、オンラインで購入した商品を店舗で受け取る「BOPIS」対応の動きが加速している。さらに、ウォルマートの「Walmart+」、クロガーのネットスーパー専用倉庫、アルバートソンズの宅配実証実験など、デリバリー体制構築のため、ラストワンマイルの投資を行っている。
日本において、小売・飲食・サービス業は他業種と比較してDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいないとしたうえで、「DX促進には本部と現場の橋渡しができるコンサルタントと本部/現場課題に応じたソリューションの複合的な導入が必要」だとした。
そのため、ピアズでは、リテール業界のDX支援を通じて省人化を行うとともに、顧客の購買体験の向上を実現し、日本のリテール業界の生産性の向上に貢献するべく国内初のリテールに特化したプラットフォーム「リテールテックプラットフォーム」を開設した。サービス開始時点では、国外の最先端ソリューションを中心に、日本の小売り向けに提供する。製品を紹介するサイトには、10カテゴリー、20種類以上のソリューションを掲載。製品カテゴリーは、無人店舗、ストアロボット、体験型店舗、スマートロッカー、スマートカート、モバイルオーダー、オンライン接客、データ分析、店舗管理、在庫管理となる。
2年間で5,000店舗の導入を目指す
ラストワンマイルを解決する無人店舗を自社で出店
ピアズ 取締役リテールテックプラットフォーム事業責任者 二階堂京介氏は「最も力を入れているのは公平性」だとした。リテーラーはソリューションを導入しようとしても各ソリューションを公平に見ることが難しいため、スペックや機能を公平な視点で第三者のライターが説明している。また、実際に使い倒すことで、メリット・デメリットを公平に比較したという。さらに、製品すべてにSDGs(持続可能な開発目標)を判定し、掲載している。
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