2021年8月4日19:00
トライアルホールディングスと、福岡県宮若市および九州大学は、産学官協働で推進するリテールDXを軸にしたまちづくり「リモートワークタウン ムスブ宮若」プロジェクトを本格始動するにあたり、2021年7月29日に発表会を開催した。当日は、宮若市を“リテールテック”の街にする取り組みをRetail AI 代表取締役 CEO 永田 洋幸氏が紹介した。
「リテールDX」最先端基地を目指す
産官学によるリテールDXの拠点に
Retail AIは2018年11月に設立。同社では、スマートショッピングカート、AI カメラ等のリテール向けIoT ハードウエアおよびソフトウエアの企画・開発・設計など、リテールとテクノロジを融合した取り組みを行っている。同社では、テクノロジーによって、新時代の買い物体験を生み出し、流通の仕組みを革新するビジョンを掲げている。
オンラインの買い物は計画購買が多いが、リアル店舗での買い物は非計画購買が多い。同社ではリアル店舗のデータを集めることによって、人々の生活を便利にしていきたいとしている。同社では、商品の棚を可視化するAIカメラ、レジの無人化を実現可能なスマートショッピングカートといったIoTを活用している。また、サイネージ、アプリ、ショッピングカートのタブレットを情報ツールとして活用している。また、それらをメーカーに活用してもらうことにより、流通の仕組みの改善を目指す。
スマートショッピングカートは、20217年にトライアルグループ内でテスト運営を開始。当初はクーポンカートの機能だったが、POSレジ機能を付けることにより、顧客の買い物課題を解決することを目指している。2020年の新モデル(小型・中型)では、ハードウェアから自社で開発し、グループ内に加え、外販を行っている。
現在は合計63店舗で6,500台のショッピングカートが稼働している。また、 グループ外では現在、38店舗、3,640台が稼働する。
永田氏は、宮若市を世界初のリテールテックの街にしていきたいとした。「リモートワークタウン ムスブ宮若」は、トライアルと宮若市が協働して推進する地方創生・まちづくり構想となる。産官学による「リテールDXの拠点づくり」を目指し、リテール企業とメーカー共同で実証実験を行う。また、既成概念にとらわれず自由に発想する「アート思考」を取り入れたイノベーションを誘発する仕組みを設けることで、よりスピード感のある開発を実現し、日本のリテールDXの最先端基地を目指すそうだ。
例えば、クレジットやSuicaのような決済手段で人々の生活が便利になったが、何が必要かは現場で検証し、顧客の生活に必要なサービスの開発を目指す。
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