2022年3月11日8:00
検知精度とユーザビリティを両立
システム改修をせずに導入も可能
「O-PLUX」の3つ目の特徴は、ユーザビリティを損なわない検知方法とルール設定です。不正注文検知では、プロダクトごとに審査に用いるロジックや方法が大きく異なります。それにともないお客様のユーザビリティにも影響を及ぼす可能性がありますが、ユーザビリティはお客様の購買行動、ひいてはEC事業者の利益を大きく左右します。
商材の単価や個数、購買頻度などによって、お客様の購買行動は異なります。たとえば高額な電化製品とアパレルやコスメなどでは大きな違いがあります。そこで「O-PLUX」ではECごと、あるいは取扱商材ごとに、閾値の変更や、and条件、or条件などのルール調整が可能になっています。そのことによって、既存顧客への影響を最小限に抑えながら、検知の精度を高めることができます。
また、不正検知システムで自動的にはじいてしまうと、その記録が残らない可能性があります。しかし履歴を確認できないと、不正者ではない顧客がはじかれていてもEC事業者はそれに気づくすべがなく、顧客満足度の低下につながる危険があり、さらにそれを改善することもできません。「O-PLUX」では管理画面を提供して、不正判定の注文履歴、審査履歴の確認ができるようにしています。
クイズ型やリスクベース型の場合、最終の承認ロジックが不正者側に露見するため、不正者が中長期的に解決策を検討することが可能になります。また、認証のロジックが突破された場合は、顧客の中に不正者が混在することになり、大多数の通常の注文の中に不正注文が紛れ込み、目視の工数が増加するリスクがあります。さらに、そのような事態が発生した際、検知条件のチューニングができない場合には、突破されたことに対する建設的な対策をとることができません。「O-PLUX」では判定結果をEC事業者にお返しするので、不正者側にはロジックが見えません。ルールチューニングが可能なので、万一不正者に突破されたときにも、建設的な不正対策を取ることが可能です。
4つ目の特徴は、システム改修をせずに導入が可能なことです。「O-PLUX」では、API連携、JavaScript TAG連携、RPA連携、CSV連携が可能です。API連携では審査リクエストを自動化することができ、開発次第では判定結果によって注文を受け付けないようにすることもできます。CSV連携ではシステムを改修することなく連携することも可能です。
CSVで運用できるメリットを生かして、弊社では「O-PLUX」のトライアルメニューを用意しています。不正検知サービスをまだ利用したことのない企業であれば、不正検知サービスの導入を検討する際、不正抑止の精度や、費用対効果へのご不安、運用に落とし込めるかどうかわからない、そもそも今ECサイトで不正が起きているかどうかもわからないなど、様々な不安があると思います。そのようなときはトライアルを利用して、過去に不正が起きている注文データで試していただければ、どれほど検知できるかがわかり、費用対効果や日々の運用についてもイメージしていただけると思います。
導入サイトで95%以上の不正検知率を達成
0.5秒以内に判定結果をフィードバック
「O-PLUX」導入企業の事例をご紹介します。
「O-PLUX」はさまざまな商材を取り扱う事業者に導入していただいています。PCタブレットは高額で換金性も高いため、不正者に大変狙われやすい商材です。サードウェーブが運営するパソコン専門店「ドスパラ」は、秋葉原を中心に全国25店舗を展開中で、「O-PLUX」は「ドスパラ」のECサイトで導入していただいています。3Dセキュアを導入されていましたが、それをすり抜ける不正が多発し、クレジットカード決済の料率変更のリスクも発生していました。工数や精度の面から人的対策では難しいと判断され、システムによる対策を検討されました。「O-PLUX」の導入を決めたポイントは、審査スピードおよび審査精度だったとご評価いただいています。「ドスパラ」は受注から発送までのスピードを強みにされており、審査にかかる時間を重要視されていました。「O-PLUX」ではAPI連携の場合、注文ごとにリアルタイムで審査を行っており、0.5秒以内で判定結果をお返ししています。導入以降はチューニングなどを行い、出荷前に1日5分ほどのチェックを行って運用していただいています。
ジョイックスコーポレーションでは、ポール・スミスやランバン コレクションなど複数のアパレルブランドの雑貨・衣料品の企画販売を行っています。ECの立ち上げ当初からチャージバックが発生し、不正注文の増加や巧妙化によりシステム導入をご検討いただきました。海外製品なども比較検討いただいた上で、2016年に導入していただきました。ルールのチューニングなどにより、一般ユーザーのユーザビリティを上げることができています。導入後は、以前は3名で行っていた不正注文の目視確認を1名で行えるようになりました。
最後に、廉価版の不正チェッカーをご紹介いたします。「O-PLUX」は不正注文が顕在化している事業者に向けたプロダクトです。この不正チェッカーは、不正注文が散発的であったり、現状は発生していないがいざというときのためにシステムを導入しておきたいという事業者に、ライトに導入していただけるシステムとして昨年、リリースいたしました。「O-PLUX」の有効な機能は残しつつ、一部の機能を制限することで初期費用5万円、月額基本料金4,000円、審査費用1件につき4円でご利用いただけるようにいたしました。共有ネガティブや外部データベース、不審住所データなどの機能はそのままご利用いただくことが可能です。運用面についても「OK」「NG」の明瞭な結果をお返しすることで、対応コストに限りがあるお客様にもご利用いただけるようにしております。連携方法もAPIやCSVなどお客様のニーズに合わせて選んでいただけ、最短2週間で導入可能です。ご興味のある方はぜひご検討ください。
※本記事は、2022年2月10日開催の「ペイメントカード・セキュリティフォーラム2022」のかっこ株式会社の講演の採録に加筆・修正を加えたものとなる。
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