2022年3月11日9:00
スマートフォンでタッチ決済を実現する「Tap on Phone」,COTS(Commercial-Off-The-Shelf)のパイロットプログラム、ユースケースがまもなく日本でも現れる。「Tap-on-Phone」による決済実現のためにはいくつか課題があるが、その一つがスマートフォン端末における、コンタクトレスカード読み取り性能である。店頭での実運用時の相互接続性、体感に差が生じ、普及に際して、重要な構成要素となるだろう。本稿では、スマートフォンのコンタクトレスカード読取性能評価に関して解説する。
記事のポイント!
①現存する読取性能試験プログラム
②COTSでは通信距離2cmが特徴
③相互接続性はConformanceとInteroperability
④日本市場に目を向けた場合は?
⑤日本市場に則したスマホのカード読取性能評価基準策定中
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既存コンタクトレスカード読み取り性能規格
現存する読取性能試験プログラムとして、以下のようなものが考えられる。
- EMVCo COTS Early adapter program
- NFC Forum (Poller機能)
- FeliCa検定 Sクラス、Mクラス(スマートフォンに特化したものはない認識)
- マイナンバー読み取り(J-LIS)
上記のうち、クレジットカードに焦点を絞った読取性能評価はEMVCo Early adapter programとなる。例えば、従来の据え置き型決済端末及び専用決済mPOSでは通信距離4cmを求められているが、COTSでは2cmとなっているのが一つの特徴である。現在、このEMVCo COTS Early adapter programをMandateするプレーヤーは、筆者が認識する限り存在しない。
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相互接続性確保の考え方
評価手段として以下の2つが考えられる。
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