2022年3月8日16:00
注目を集めている後払い決済の「BNPL」を、D2Cプラットフォームが導入・活用する動きが目立ち始めた。ネットプロテクションズは2月にD2Cプラットフォームを提供するエニーマインドグループと業務提携し、自社サービス「atone」の標準利用を開始した。ECサイト構築・運営サービスを手がけるBASEも、独自決済サービス「Pay ID」にBNPL機能の搭載を発表するなど、「BNPL」への期待度が高まっている。
通販研究所 渡辺友絵
記事のポイント!
①コロナ禍でBNPLが拡大へ
②atoneがD2Cプラットフォーム提供企業と業務提携
③BASEの「Pay ID」にBNPL機能を搭載
④「決済事業本格参入」への第一歩
⑤ユーザー側のニーズも高まる
⑥「BNPL」が国内キャッシュレスをけん引?
コロナ禍によるEC参入加速もありBNPL市場は拡大
欧米で導入が進む「BNPL(Buy Now、Pay Later)」は、クレジットカードを持たなかったり利用に抵抗感を持ったりする層に支持され、日本でも利用者が増えている。矢野経済研究所が2021年に実施した調査によれば、2022年度のBNPL市場は1兆3,100億円に達する見込みという。
市場拡大が予想される背景としては、コロナ禍による実店舗の不振などもあり、EC事業への進出が加速していることが挙げられる。さらに、自らブランドを立ち上げて商品を企画・開発・製造しECで消費者に直販するD2C(Direct to Consumer)事業者が増え、手軽で親和性が高い決済手段としてBNPLを導入する動きが進む。
D2Cに参入するスタートアップや中小規模の事業者は、サイト立ち上げやその後の運営をサポートするD2C向けプラットフォームを活用するケースが多い。そのため、これらプラットフォームで手軽にBNPLを使えるようになれば、D2C事業者やそれら顧客の利便性につながることになる。
「atone」がD2Cプラットフォーム「エニーマインドグループ」と業務連携
ネットプロテクションズがエニーマインドグループと業務提携したことにより、エニーマインドグループが提供するD2Cプラットフォーム事業において「atone」の標準利用ができるようになった。エニーマインドグループがサイト構築にあたり利用するASPプラットフォーム「shopify」にて、「atone」の連携モジュールを提供していることも決め手だったという。多くのD2C事業者が利用する「shopify」には、すでに2020年から「atone」が本格提供されていた。
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