カインズ、無人決済店舗で買い物体験の向上を検証 国内初採用のAIシステムの強みとは?

2022年9月16日11:00

カインズは、2022年9月1日から、埼玉県のJR本庄早稲田駅前にあるカインズ本社で無人決済店舗「CAINZ Mobile Store」(カインズ・モバイル・ストア)の実証実験をスタートした。同店舗では、天井のカメラによって商品を自動識別し、レジを通さずに支払いが可能だ。半年間の実証実験によりAI(人工知能)の精度を高め、次世代店舗の可能性等について検証する。

店舗の前では無人決済店舗の詳しい利用方法を紹介。社員がアプリをダウンロードしやすくしている

15.5 ㎡の無人店舗で約200商品を販売
AIカメラが自動で商品や人を追跡

「CAINZ Mobile Store」は、カインズ本社入り口付近に設置。販売アイテム数は約200商品で、ほぼすべての商品がカインズのオリジナルブランドだ。店舗面積15.5 ㎡で24時間営業が可能となっている。無人決済用のアプリはカインズ本社の従業員がダウンロードして利用する。

利用者は、専用アプリを開くと表示されるQRコードを店舗入り口にあるゲートにかざして入店する。購入する商品を手に取り、出口ゲートから出ると決済が完了する。店内上部に設置されたカメラで顧客の動きを認識し、手に取った商品を判別。入店時に読み取らせたアプリで自動的にクレジット決済される。カメラが手に取った商品を即座に判別するため、複数アイテムを購入したり、かばんやポケットに入れたりしても認識可能だ。

アプリ画面のQRコードをかざして店舗に入店する
入店時に使用するQRコード(加工済み)

レジの時間の短縮で顧客コミュニケーションを図る
次世代店舗としての可能性を広げる

今回の無人店舗開設の目的として、カインズ 広報部 ブランドコミュニケーショングループ 宮田健義氏は「お客様の買い物体験の向上」を挙げた。カインズは、28都道府県下に228店舗(2022年4月末)を展開するホームセンターチェーンであり、店内ではオリジナルブランドの日用品や専門的な商品を取り扱う。現状の実店舗での課題認識として、顧客が商品知識を求めて店舗従業員に声がけしたいのに見つけられなかったり、対応に時間をかけられなかったりということがある。例えば、レジにかかる時間や人を減らすことで顧客とのコミュニケーションを図ることができれば、顧客満足度が高まると期待している。また、利用者がレジに並んで会計を待つ時間や買い物かごから買い物袋に入れ替える手間などの煩わしさを解消させたいとした。

退店後にアプリに表示される支払い明細のイメージ

さらに、店舗建設にはそれほど時間がかからないことから、ソリューションの仕組みを実験して、その正確性を確認できれば、次世代店舗としての可能性を広げることができるとした。

店内は約30台のカメラを設置。利用者や商品の動きを追跡する

店舗オープン後の状況として、業務中に必要な飲料やマスク、家庭で使用する洗剤、生活雑貨などの商品が人気だ。飲料品は60円台、70円台といった価格であり、社内の自販機で購入するよりも安いため、需要がある。

退店時は出口のセンサーに手をかざす

無人店舗とはいっても商品の補充は人手で行う必要がある。今回は実証実験で購入される商品が限られるため、商品の補充は毎週火曜日にスタッフが行っているという。

退店後にアプリに表示される支払い明細のイメージ

なお、利用者の購買情報を確認してマーケティングに生かすことは可能だが、まずはAIの精度向上に重きを置いている。

既存の無人決済店舗に比べてコストを抑制可能?
6~7割の認識精度の高まりに期待

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