2023年8月28日8:40
高島屋と連結子会社である高島屋ファイナンシャル・パートナーズ(TFP)は、2023年8月29日から、ビジネスオーナー・個人事業主を対象とした国際ブランド付きビジネスカード「タカシマヤカード《ビジネスプラチナ》アメリカン・エキスプレス」の新規会員募集を開始する。
髙島屋ならではのお得/便利な特典提供
ビジネス向けの独自付帯特典も
新たに発行するビジネスカードの国際ブランドはAmerican Expressで、年会費は2万2000円(税込)だが、年間200万円の利用がある場合は翌年の年会費が半額となる。追加カードは4枚まで発行でき(年会費3,300円)、ETCカードは無料で提供する。
同カードの特徴として、基本機能は競争優位性を持った中、髙島屋ならではのお得と便利を加えた。髙島屋店内の割引は5%を基本に設計。髙島屋グループ専門店でも最大3%のポイントが貯まり、髙島屋以外の経費関係でも1%のポイントが貯まる。また、百貨店ならではのメンバーズサロンや駐車場の利用、自宅や会社への無料の配送サービスなどの特典を付帯している。
髙島屋グループではポイントアップの期間があり、その際は10%等の特典などが受けられる。また、「プライオリティ・パス」の無料発行、国内空港ラウンジサービス、ビジネスサービスの提供など、基本スペックとして他社に見劣りしない設計となるそうだ。
なお、2023年8月29日~12月5日まで、同カードの新規入会と、5万円(税込)以上の利用で最大20,000ポイントをプレゼントするキャンペーンを実施する。
金融事業を1つの柱に
カード積立のポイントプログラムを変更
髙島屋はグループ戦略の中で百貨店、商業施設に続く分野として、金融を柱にしている。金融事業を百貨店の品ぞろえの1つとして位置づけて、暮らしの提案の幅を広げている。金融事業では決済に加え、投資信託、生命保険、損害保険、相続・信託まで、幅広いサービスを提供している。
2020年には、日本橋店を皮切りに百貨店店頭にファイナンシャルカウンターを開設。モノやコトに加えお金にまつわる今と未来の暮らしの提案を考えて提示していく事業を開始した。そこから3年間が経ち、多くの利用者がカウンターに訪れ、セミナーに参加しているという。また、「タカシマヤの投資信託」でのクレジットカード積立も利用者が増えている。
同投資信託はクレジットカードの決済で2020年7月からスタート。当初はカード積立を行うカード会社も少なかったが、その後複数のカード会社が市場に参入した。これまでは1~2年目で0.1%、3~4年目で0.2%、5年目から0.3%となるように長期の投資でお得になる設計だったが、2023年9月からは、初年度からよりお得になるようにタカシマヤカード《ゴールド》は0.5%、タカシマヤカードは0.3%に制度を改定する。TFP 専務取締役営業本部長 佐方健悟氏は「多くのカード会社が増えた環境の変化、新NISAに向けて初年度からスタートしたいニーズが高まる中、ポイント制度を変更しました」と説明する。例えば、月5万円のカード積立をした場合、年間でゴールドは3,000ポイントが付く(これまで600)。加えて、投資信託を保有するだけで髙島屋のポイントをプレゼントするサービスも提供している。例えば、投資信託(通常銘柄)を500万円保有している場合、年0.1%が年率でつくため年5,000ポイントがつき、5万円の積み立てと合わせて8,000ポイントが貯まるという。
髙島屋では新たに「タカシマヤカード《ビジネスプラチナ》アメリカン・エキスプレス」の発行を開始するが、クレジットカード会社をはじめ、キャッシュレス決済サービスで事業用決済カードが広がりを見せているという。主要なクレジットカード会社が法人・ビジネスカードの発行を強化しているが、「髙島屋ならではのサービスをお付けして、新しい価値を提供していきたい」とTFP 代表取締役社長 末吉武嘉氏は意気込みを見せた。
百貨店を利用する個人の利用者の入り口としてクレジットカード(タカシマヤ《ゴールド》, タカシマヤカード)、デビットカード(タカシマヤプラチナデビットカード)、住信SBIネット銀行と連携した「NEOBANKスゴ積み」等を提供し、利用者との長く深い付き合いにより、世代を超えた関係性構築を目指している。
金融基盤拡大と百貨店のシナジーの最大化
会員や利用の想定、セゾンとの連携や今後は?
新たに発行するビジネスカードは、大企業が個人の経費精算に使うコーポレートと違い、中小企業・個人事業主向けを対象に個人与信・名義で発行し、会社の販管費全般で利用される。
個人消費でのキャッシュレス比率は2022年で36%まで伸びているが、一方で法人の決済領域ではまだクレジット決済の利用が遅れている。法人市場は個人の最終消費支出280兆円に比べて1,000兆円と巨大だ。この中でクレジットカード発行は個人向けに対し4%程と少ない。
昨今、電子帳簿保存法の対応など、キャッシュレス需要が高まる中、中小企業オーナー・個人事業主向けの市場が広がりを見せている。これまで国内の法人決済では紙の請求書による支払いが中心だったが、電子帳簿保存法の施行などにより、業務のDX化が進んでいる。それに伴いデジタル決済が加速するため、ビジネスカードの重要性がより高まるとした。
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