2024年8月22日10:32
Finatextホールディングスは、2024年8月14日、2025年3月期第1四半期の決算説明会を投資家やメディア向けに行った。今回は、同社のビジネスハイライトに加え、Finatextグループのサイバーレジリエンス体制についても説明した。
池谷貴
Finatextホールディングスのミッションは「金融を“サービス”として再発明する」ことだという。同社はBaaS事業の展開に向けて、クラウドベースの基幹システムを開発しており、安価に組込型金融の提供が可能だという。垂直統合型だった金融業界の産業構造を「水平統合型」へ転換させることで、金融機関は金融商品の組成や管理により注力できるという。
2024年第一四半期の実績として、売上高は16.4億円と前年同期比+73%と順調に進捗した。金融インフラのパートナー数は22社で前年同期比+5社となった。調整後EBITDAマージンは年度計画を上回る14%を達成している。代表取締役社長CEO 林良太氏によると「金融インフラ事業が初めて黒字化しました。来期、その先も成長を加速して利益も拡大できるように仕込みを行っていく段階」であると説明した。調整後EBITDAマージンは年度計画を上回る14%を達成している。2024年通期の予測として、売上高は成長を加速し前年度の成長率を上回る+42%、利益は前年度の約3倍を目指す。
ビジネスハイライトとして、東京海上日動火災保険とInspireを活用して、バックオフィスシステム上から保険加入できる組込型保険の仕組みを開発した。 2024年6月には、 SmartHRと フリーのサービス上で加入できるスタートアップや中小企業向けの保険を、 両社のユーザー向けに提供している。
ニッセイアセットマネジメ ントとは、新規事業のデータAIソリューションビジネスにおいて、生成AIを活用した 統合報告書分析業務の省力 化プロジェクトを行っている。
フィンテックソリューションでは、生命保険の見直し、比較、 専門家への相談予約がワン ストップでできるWEBサイト「保険見直し本舗オンラインストア」を開発した。
同社では、テクノロジーの力で設計に時間がかからないインフラを提供しているという。金融はセキュリティやガバナンス要件の要求が高いが、過度にコストをかけていることと、レガシーシステムが大半を占めておりセキュリティリスクがむしろ増大しているとした。同社グループは、高いセキュリティ関連資格保有者が複数在籍しており、クラウドやコンテナ等の技術を活用し、セキュリティインシデントからの 強固な復旧力・回復力 (サイバーレジリエンス)を有する体制を構築しているそうだ。
取締役CTO/CISO 田島悟史氏は同社のサイバーレジリエンス体制を説明した。昨今はランサムウェアの被害が起きている。インシデントが発生した際にどのくらいの速さで回復できるかについては、「システム環境の細かな分離」「バックアップの保護」「ディスポーザブルなインフラストラクチャ」により、早急は復旧が可能だという。
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