2024年10月25日7:10
NXP Semiconductorsは、UWBポートフォリオ「Trimension NCJ29Dxファミリ」がアウディの新しいUWBプラットフォームの技術基盤として採用されたと発表した。主要な高級車メーカーがスマート・モバイル機器やその他のUWB搭載機器でハンズフリーかつセキュアなカー・アクセス機能を実装する際に必要な、正確で安全な位置特定技術をNCJ29Dxファミリが提供するという。

Audi Q6 e-tronをはじめとするNXP Trimension UWB機器を搭載した自動車は2024年に販売される予定だ。
NXPのTrimension UWBポートフォリオの高精度測距機能を備えたスマートでセキュアなカー・アクセスを使うと、ドライバーと車両の相対的な位置が正確に認識され、ドライバーが近くにいるときだけドアのロックが解除される。ドライバーは、UWB搭載のスマートフォンやウェアラブル機器のデジタル・キーをポケットやバッグに入れたまま、ハンズフリーで車のロックを解除し、発進させることが可能だという。
Trimension NCJ29Dxファミリは セキュアなカー・アクセス・システム・ソリューション のポートフォリオの一部だ。同じポートフォリオに含まれる製品の例として、NXPのNFCコントローラ「NCF3340」、Bluetooth 5.0対応長距離MCU「KW37」がある。これらの製品もアウディの新プラットフォームの一部に採用されている。
Trimension NCJ29Dxファミリは UWBベースの高精度測距機能 を搭載しており、IEEE802.15.4、CCC、FiRaの規格に準拠している。キーフォブなどのバッテリー駆動デバイス向けに、位置特定機能と電力の最適化を実現し、BOMコストも抑えているという。また、リレー攻撃による自動車盗難に対しては保護能力を有しており、オンチップで幅広い暗号化操作をサポートしている。
Trimension NCJ29Dxファミリは、車載、モバイル、IoT、産業用アプリケーションに適している。例えばTrimension NCJ29D6はUWB高精度測距機能とUWBレーダー機能を統合しているため、自動車メーカーは単一システムでスマートかつセキュアなカー・アクセス、子供の存在検出、侵入警告、キック・センシングなど、さまざまなユースケースに対応できる。
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ペイメントナビ編集部
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