2025年8月7日7:43
日立製作所(日立)、東武鉄道(東武鉄道)、ホテル向けセルフチェックイン機を提供する日本NCRビジネスソリューションの3社は、ホテル業界の労働力不足の解消と持続可能な発展に向けて、日立・東武鉄道が提供する生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」を活用し、スタッフの省人化とホスピタリティの両立をめざした取り組みを開始した。
同取り組みの第一弾として、指をかざすだけでチェックインと決済を完了するセルフチェックイン機を、東武ホテルマネジメント(以下、東武ホテル)が運営する宇都宮東武ホテルグランデに導入し、2025年8月5日よりサービス提供を開始した。これにより利用者は、予約確認のための予約番号などを入力する必要なく、チェックイン・決済が可能であるとともに、フロントスタッフの省人化につながるそうだ。
同チェックイン機では、チェックインにかかる時間が、予約情報を自身で入力する従来のセルフチェックイン機と比較して30~50%短縮され、フロントスタッフによる対面受付と比較すると70%以上の時間短縮が可能になるそうだ。これにより、チェックインが集中する時間帯においても、利用者を長時間待たせることなくチェックインできる。すでにNCRのセルフチェックイン機を利用しているホテルでは、導入にあたり、指静脈認証装置の追加と、ソフトウェアの一部改修をするとSAKULaLa対応が可能だという。
将来的には、SAKULaLaを客室、レストラン、フィットネスなどホテル内の施設へ広げるそうだ。さらにSAKULaLaとホテルのシステムを連携することで、スタッフは、利用者が指をかざすだけで、これまでの施設利用履歴や食事・接客の好みなどの情報を確認できる。また、SAKULaLaへの登録は、フロントでの個別対応を想定しているが、同チェックイン機への登録機能搭載も検討する。
今後3社は、ホテル業界の課題解決に向け、SAKULaLa対応のセルフチェックイン機を含む、ホテル内のさまざまな施設でのSAKULaLa活用を推進し、5年で1,000か所以上の導入を目指すという。
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ペイメントナビ編集部
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