2012年2月14日8:00
3キャリアのスマートフォン向け携帯キャリア決済をまとめて提供
「ソフトバンクケータイ支払い」を開発し、「Yahoo!ショッピング」でサービスイン
決済代行事業者のソフトバンク・ペイメント・サービス株式会社(SBPS)はソフトバンクモバイル株式会社と共同で、新しい携帯キャリア決済「ソフトバンクケータイ支払い」の提供を開始した。携帯電話ユーザーがWebサイト等で購入した商品やサービスなどの代金を、携帯電話利用料金と同じ決済方法で支払えるほか、債権買取や加盟店との精算業務、決済の接続インタフェース等をSBPSが提供するのが特徴。すでにヤフー株式会社が運営する大手ショッピングモール「Yahoo!ショッピング」の決済手段として採用されている。同社ではソフトバンクモバイル以外にも、KDDI、NTTドコモと協力し、スマートフォン向けの携帯キャリア決済の導入をネットショッピング市場に対して積極的にすすめている。
ソフトバンク・ペイメント・サービス
決済代行事業者としての事業範囲を広げ、
携帯キャリア各社と協力し、スマートフォンでのEC市場拡大を共同展開
「『ソフトバンクケータイ支払い』だけでなく、弊社は、KDDIの『auかんたん決済』、NTTドコモの『ドコモ ケータイ払い』とも連携していますので、3キャリアのスマートフォンを利用した携帯キャリア決済をまとめて提供することが可能です」(営業本部 営業企画部 部長 波田野則和氏)
携帯キャリア決済は、利用者が携帯電話やスマートフォンで購入した商品やコンテンツの代金を、携帯電話の通話料と合算して請求し、利用者は通話料とあわせて支払う決済サービスである。携帯キャリア決済は、これまでは従来の携帯電話(フューチャーフォン)向けのデジタルコンテンツサービスを中心に利用されるケースが多かったが、今後はスマートフォンの利用拡大に伴い、デジタルコンテンツサービスだけでなく、スマートフォンサイト向けの物販サービスなどでも幅広く利用されるとSBPSでは予想している。
SBPSがソフトバンクモバイルとともに2011年12月にリリースしたソフトバンクケータイ支払いは、ヤフーが運営する大手ショッピングモール「Yahoo!ショッピング」の決済手段として採用されている。取締役 営業本部 本部長 山浦政彦氏は、「これまで、決済代行事業者がキャリアと共同で展開する携帯キャリア決済はありませんでした。ソフトバンクケータイ支払いでは、ソフトバクグループの決済サービス事業者として未回収時の債権を弊社が買取りますので、事業者様は未回収のリスクがなく、安心してご利用いただくことが可能です」と強みを語る。今後は、一般加盟店だけでなく、モール事業者や決済代行事業者にも同サービスを提供し、ソフトバンクケータイ支払いを利用できるサイトを増やすことで、スマートフォンEC市場における携帯キャリア決済を浸透させていきたいと考えている。
加盟店は3キャリアの決済手段を一括で導入可能
2012年度に145億円の売上を目指す
ソフトバンクケータイ支払いの利用限度額は、ソフトバンク携帯電話の契約日から満3 カ月以内の場合は月3,000 円、満3 カ月を超えた場合は月1万円となっており、ソフトバンクケータイ支払いの加盟店への入金サイクルは、当月締めの翌月払いになる。波田野氏は、「ヤフー様への導入を皮切りに、スマートフォンを中心にビジネスを展開するECやCMS等のサービス事業者と協力してお客様の開拓を行う方針です」と意気込みを見せる。「ソフトバンクケータイ支払い以外にも、KDDIやNTTドコモの携帯キャリア決済も導入したいという要望があります。弊社の決済サービスを利用することで、各キャリアそれぞれの仕様の違いを事業者様が気にすることなく、一括で導入できるのが強みとなっています」と山浦氏は説明する。
すでに、KDDIのauかんたん決済には2011年11月から対応済みで、2012年2月にはNTTドコモのドコモ ケータイ払いのスマートフォン対応版の提供を開始。
「携帯キャリア決済のリリース後は多くの反響があり、お客様からの問い合わせもいただいています。特にスマートフォン上でWebサービスを展開する場合は、携帯キャリア決済を導入する意味は大きいと考えています。また、クレジットカードをお持ちでない利用者への決済手段としても有効です」(営業本部 営業企画部 担当部長 鈴木和香子氏)
3キャリアの携帯キャリア決済を取りそろえたSBPSの今後の展開は、「3キャリアのスマートフォン向けの携帯キャリア決済で2012年度には145億円の売上を目指す」(山浦氏)方針だ。