2012年10月7日9:00
リーマンショック以降、米国人はクレジットカードの利用を控え、負債を減らすことに注力してきた。その影響で2009年のクレジットカード利用は、前年対比大幅マイナスという前代未聞の記録を打ち立ててしまった。
2010年以降、クレジットカード取扱高は8%台という伸びに回復しているが、残高はなかなか伸びていない。不動産バルブで増加したクレジットカード負債を返済する人が増えているからだ。
個人信用情報センターのエキファックスの調査によると、2012年8月の負債額は、1年前にくらべ0.2%増えただけである。
都市によっては、クレジットカード負債が減っているところもある。ロサンジェルス、サンフランシスコ、ラスベガス、デトロイトなどでは、前年対比1%以上も残高を減らしている。
これらの都市に共通するのは、不動産バルブで大きな痛手を被ったということである。つまり、まだリーマンショックの後遺症が残っているということだ。
2012年8月の残高は5,853億ドル。リーマンショック前の2008年10月の残高からは22%も減っている。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。