2013年6月6日13:35
マスターカード・ワールドワイド(MasterCard)は2013年6月6日、非接触決済の日本国内での本格展開にあたり、「MasterCard PayPass」を利用できるNFC 対応の非接触決済端末を2013年第2四半期より3年間で全国に41万台設置する計画を発表した。これにより、日本国内で、世界共通規格による非接触決済インフラ整備が充実する予定だ。
PayPassは、日常の支払いで、現金に代わり利用できるMasterCardの非接触決済手段で、同機能付きのカードや携帯電話を端末にかざすだけで支払いを完了できる。現在、世界51カ国約86万6,000カ所の加盟店で利用でき、世界で200以上のカード会社で発行、100機種以上のモバイルデバイスがMasterCard 非接触決済機能搭載に対応している。
MasterCardは2013年2月に、アジア/太平洋、中東、およびアフリカ地域において、2012 年に非接触決済事業が堅調な伸びを見せたことを発表した(関連記事)。日常の買い物の支払いを簡単かつ安全にすませたいという消費者ニーズの高まりを背景に、同地域におけるMasterCard非接触決済加盟店数は前年比28%増加した。さらに、日本においては、すでに2011年度で2兆円規模の非接触取引が行われていることから、新しい非接触決済が諸外国よりも早いスピードで浸透していき、スマートフォン決済の普及も非接触決済の普及を後押しするものと予測している。
MasterCardの非接触決済は、米国では、Macy’s、ウォルグリーンズ、トイザらス、欧州では、ロンドンの交通機関、マークス&スペンサー、カルフール、アジアでは、シンガポールや台湾のタクシー、新光三越、セブンイレブン、スターバックスといった加盟店等で利用可能だ。
日本においては業界に先駆けて、カード会員にとって利便性の高い支払手段を提供するため、2006年4月より複合型商業施設イクスピアリ(千葉県浦安市)でPayPass端末が導入され、オリエントコーポレーションからPayPass搭載のクレジットカードが発行されている。
さらに日本では、MasterCardが2012年10月より非接触決済においてサインレスで決済できる上限金額を2,500円から1万円に引き上げ、人々の生活や日々の支払いの利便性がさらに向上した。今回日本で新たに導入される41万台のMasterCard非接触決済端末は、国内のカード会社、三菱UFJニコス、三井住友カード、ユーシーカード、オリエントコーポレーションによって展開され、これにより国内における世界共通の決済インフラ整備が充実する予定だ。全国展開するNFC対応のPOS端末は、EMV対応の非接触ICカードの国際標準規格ISO/IEC 14443 Type A/B に準拠している。