2014年1月27日8:30
ウクライナでもNFCプロジェクトが進行
世界各国でさまざまなNFCサービスが展開されているが、ウクライナでもNFCプロジェクトが進行している。TC GROUPのPlastic Card Enterprise, Ltdでは、2年前からNFCのプロジェクトをスタートし、2014年は銀行に向けサービスを提供するという。同社 シニアプログラマー Arnold beshun氏に話を聞いた。
2年前にNFCのプロジェクトをスタート
国際標準準拠の決済サービスを提供
――まず、貴社のビジネスについてお聞かせください。
Arnold beshun:ウクライナでプラスチックカードとモバイルオペレーターのためにカードを発行している会社になります。2年前にNFCのプロジェクトをスタートし、自社のカードのオペレーティングシステムを認証しています。GSMのSIMカードのOSも実際に自ら開発し、2014年にTSM認定を行います。私たちはICカードのマルチアプリケーションシステムに関する業界標準化組織であるGlobal Platformのメンバーでもあります。
――具体的な開発の予定についてお聞かせください。
Arnold beshun:MasterCard PayPassやVisa payWaveなど、NFCをサポートしているOSを使ったカードを生産していく予定です。ベンダーのためにウクライナの市場でパーソナライズ化することも行っていきます。ウクライナだけではなく世界中に展開していきたいですね。
独自のウォレットサービスを展開
ウクライナ、ロシアでローンチを予定
――ウクライナでのNFC市場についてお聞かせ下さい。
Arnold beshun:いまのところ市場で競合と言える存在は見当たりません。そのため、最初に市場で展開するプレイヤーとして勝算はあると考えています。弊社は、独自のウォレットサービスの仕組みを持っています。NFCスマートフォン利用者は、カードを選んで支払いが可能です。現在はウクライナ現地銀行のウォレットのシステムを作っており、MasterCardの認定が行われます。その銀行はウクライナだけではなくロシアでもビジネスを行っています。そのカードのパーソナライズも行う予定です。
――具体的なパートナーについてはいかがでしょうか?
Arnold beshun:このプロジェクトに関してはジェムマルトと行っています。認定が終わり次第、お客様が利用できるようになると思います。
――ビジネスにおいては政府のサポートはあるのでしょうか?
Arnold beshun:政府のサポートはありません。すべて商業的な部分で動いています。
――ビジネスの具体的な目標をお聞かせください。
Arnold beshun:まずはウクライナ市場で一番になりたいです。弊社は世界的なお客様を抱えていますので、できれば世界でも一番を目指したい。ウクライナとロシア、できれば日本にも入りたいですね。今後は、銀行やオペレーターと一緒になってビジネスを考えていきたいと考えています。一番の問題は、何かを決定する際に合意を得るのが難しいことです。弊社のウォレットサービスにより、銀行やモバイルオペレーターは新しいサービスを提供することができると思いますので、それをサポートしていく方針です。
※取材は「CARTES 2013」会場にて