2014年4月24日10:39
HCEでのNFC決済が可能になるソフトウェアを開発
Googleは、NFCスマートフォンで利用できる機能「Android4.4(KitKat)」に「Host Card Emulation(HCE)」を採用したが、米国のSimplyTappは、HCEを通じて、セキュアでオープンなNFC決済が可能になるサービスを開発者に提供している。「モバイル・ワールド・コングレス2014」のVisaブースで実施された記者説明会に登壇した同社 CEO Doug Yeager氏に、今後の戦略について話を聞いた。
RBCとABnoteにサービスを提供
Visa、MasterCardのHCE採用で普及が加速?
――まずは貴社のビジネスからお聞かせください。
Doug Yeager:ABnoteというカードのパーソナライゼーションの企業があり、弊社はソフトウェアとサーバを提供しています。そのソフトウェアでカードのパーソナライゼーションが可能です。すでにアメリカ、カナダ、オーストラリアでプロジェクトが走っています。具体的には、VisaやMasterCardのネットワークのパーソナライゼーションのサービスを提供しています。
――セキュアなAPIを介して、クラウド上でNFC決済が可能なサービスを提供されるそうですが、採用は進んでいますか?
Doug Yeager:カナダの銀行RBCとABnoteが採用した代表的な会社です。2014年2月にVisaやMasterCardがHCEの採用を発表されたので、これからたくさん声がかかると思っています。正直、これまで流通企業はHCEにそれほど大きな関心を示しませんでしたが、これからは採用が進むと考えています。
まずはHCEの基盤を固める
将来的にBluetoothなども含めたHCEの基盤を目指す
――日本での活動はいかがでしょうか?Doug Yeager:
いまのところは特にありませんが、日本は非接触決済が普及しています。将来的には一緒に何かを企画したいですね。
――今後の目標についてお聞かせください。
Doug Yeager:まずは、HCEの基盤をつくりたいです。世界中で一番大きなプラットフォームを目指し、NFCだけではなくBluetoothなども含めた基盤に成長させたいです。ビジネス戦略としては、カードイシュア(発行会社)、そしてアプリを開発している会社があります。弊社を通じて、開発会社がカードイシュアを使おうと思わせるサービスを提供していきたいです。
※取材は「モバイル・ワールド・コングレス」のVisaのブースにて