2014年6月5日8:00
リクルートIDとポイントを共通化した「リクルートかんたん支払い」を開始
リクルートID利用者の利便性向上を目的とし、手数料は業界最低水準の料率で提供
リクルートホールディングス(リクルート)は、2014年4月22日から、リクルートIDとクレジットカードで決済ができる「リクルートかんたん支払い」のサービスを開始した。「じゃらんnet」「ホットペッパーグルメ」「HotPepper Beauty」「ポンパレ」など、さまざまなサービスを展開するリクルートグループだが、外部サイトとの連携を拡大していくことで更にID利用者の利便性向上を目指す。
「リクルートかんたん支払い」を通して
拡大するリクルートポイントの利用範囲
「リクルートかんたん支払い」は、リクルートIDに紐づく、リクルートポイントとクレジットカードで決済可能なサービスとなる。リクルートID利用者は、事前にクレジットカード等を登録すれば、決済時にIDとパスワードのみで決済でき、ポイントも貯めることが可能だ。
リクルートは、2011年4月から、じゃらんnetとホットペッパーを中心とした共通ID・ポイント「じゃらん×ホットペッパーID」、「じゃらん×ホットペッパーポイント」を開始。2013年5月27日には、グループ全体を横断したサービスを目的に、“リクルートID”と“リクルートポイント”に変更している。
リクルートIDは、「じゃらんnet」「ホットペッパーグルメ」「HotPepper Beauty」「ポンパレ」「ゼクシィ」「カーセンサー」など、グループ内の多くのサービスで利用できる。従来、リクルートIDを利用した支払いはグループ内のサービスがほとんどだったが、積極的に外部サービスと連携することで、利便性を高める狙いだ。
リクルートID利用者は、「リクルートかんたん支払い」で決済を行うと、1%以上のリクルートポイントが付与される。また、貯まったポイントはリクルートサービスや提携する外部サービスで利用可能だ。もちろん、「リクルートかんたん支払い」での決済時にも使用できる。利用者は決済時、リクルートIDとパスワードを入力するだけで支払いができるため、クレジットカード番号の入力は不要となる。また、「支払いに使用するクレジットカードは最大5枚まで登録可能なのも特長です」と、リクルートライフタイル ネットビジネス本部 クライアントソリューションユニット リアルマーケティング開発グループ 石川綾氏は話す。
決済手数料はポイント込みで業界最低水準
チャージバック時のポイント利用分はリクルートが負担
加盟店にとっては、リクルートグループの幅広いサービスから、大規模な会員を取り込むことができる。石川氏は、「リクルートが運営するメディアは、人生におけるライフイベントから日常消費までと幅広く、ユーザーの方も様々です。それを魅力に感じていただいている加盟店様は多くいらっしゃいます」と説明する。
「加盟店様が支払う導入費用や手数料はお得な設定になっており、業界最低水準でご提供しています」。加盟店は、初期費用・月額固定費無料でサービスを提供でき、決済とポイントの手数料を合わせても業界最低水準の料金となるそうだ。
課金モデルとしては、都度課金及び継続課金に対応する。現在はデジタルコンテンツのみの対応だが、2014年9月までには物販などの指定売上方式をリリースする予定だ。また、「オンライン決済の場合、不正利用時のチャージバックについては、一般的にはすべて加盟店様の負担となることが多いと思いますが、弊社ではポイントが行使された分はリクルート負担となり、付与分は加盟店様負担となるため、チャージバックが起きた際の加盟店様の負担が軽減されると考えています」と石川氏は話す。
さらに、個人情報やクレジットカード番号は加盟店が「処理」「伝送」「保存」を行わないため、利用者にも安心してネットショッピングを楽しんでもらうことができる。
「music.jp」や「Ameba」で採用
SBPSなどの決済処理事業者とも連携強化
すでに「リクルートかんたん支払い」は、エムティーアイが運営する「music.jp」でサービスがスタート。また、サイバーエージェントの「Ameba」でも6月頃利用が可能となり、その他も順次拡大予定となっている。
提携する加盟店については、「リクルートIDを保持するユーザーの方に、より便利、より魅力的と思って頂ける様に連携範囲を広げていきたいと思っています。特に、弊社ではご提供できていないサービスに接続できると素敵ですね」と石川氏は意気込みを見せる。
なお、同サービスは、ソフトバンク・ペイメント・サービス(SBPS)でも4月22日から「オンライン決済ASP」の決済手段として「リクルートかんたん支払い」を追加している。
今回の「リクルートかんたん支払い」により、リクルートポイントを貯める・利用するといった意識がさらに高まることは間違いない。加盟店の獲得目標については開示していないが、リクルートIDやリクルートポイントの価値がさらに高まるサービスとして連携先を開拓していく方針だ。