スマホアプリで会員の属性に合わせた最適なクーポンを配信(セディナ)

2014年12月2日8:00スマホアプリで会員の属性に合わせた最適なクーポンを配信想定を上回るモニター会員、加盟店が参加し、利用も好調

セディナは、2014年8月4日から、野村総合研究所(NRI)とともに、クレジットカード決済と連動したCLO(Card Linked Offer)として、加盟店キャッシュバッククーポンサービス「セディナキャッシュバッククーポン」の実証実験を行っている。実験開始から4カ月が経過したが、当初の想定以上の成果が表れているそうだ。

目標を上回る1万名以上がモニター会員に登録
提携カードを発行する店舗への送客ツールとしても期待

「セディナキャッシュバッククーポン」は、事前に同意したカード会員の属性情報やカード利用履歴、スマートフォンの位置情報、特定の日などに応じて、加盟店が提供する「キャッシュバッククーポン」を、スマホアプリに配信するサービスとなる。

「セディナキャッシュバッククーポン」のイメージ
「セディナキャッシュバッククーポン」のイメージ

セディナ ネットビジネス推進部 Web企画グループ グループ長 小島英紀氏は、「当初は、5,000名のモニター会員、10社の加盟店の参加が目標でしたが、1万人以上のモニター会員が集まり、9社11ブランドでサービスを提供しています。また、クーポンの利用率に関しても想定以上の結果が表れています」と語る。

小島氏は、同社のCLOサービスについて、「スマホアプリでサービスを提供している点、並びに加盟店が管理画面から会員の属性に合わせて最適なクーポンを、最適なタイミングで配信できる点が特徴となっています」と説明する。

セディナでは、2012年にカード会社として初の価格比較アプリ「プライスナビ」をリリース。これは、実店舗において、商品のバーコードを読み取ってWebに誘導し、楽天市場やYahoo!ショッピングをはじめとしたECサイトから購入が可能で、価格比較が行えるサービスとなる。会員は、プライスナビ内で会員専用インターネットサービス「OMC Plus」や「CFWebiew」にログインし、アプリを経由して商品を購入すると、「わくわくポイント」もしくは「ワンダフルプレゼント21」が2倍以上付与される。プライスナビはリアルからネットに誘導するサービスだが、ネットからリアルに送客するCLOサービスについても展開できないかと考え、2013年春にNRIから提案を受け、採用することになったそうだ。

「弊社の会員に新しい特典を提供でき、加盟店にとっても売上アップにつながります。また、カードの稼働率が高まり、加盟店への送客に応じたフィーが入ります。加えて、提携カードを発行する提携先にとっては、各提携先の店舗に会員を送客するツールとして活用できます」(小島氏)

自社利用の有無、他社利用履歴などからのクーポン配信も可能
位置情報を活用したプッシュ配信も展開

加盟店は、期間や条件を指定して、オファーの提示が可能だ。具体的には、性別、年代、カードの種類、自社利用の有無、他社での利用履歴などをベースにクーポンを配信できる。利用者は、ダウンロードしたアプリを利用する際、会員ごとに付番されたお客様番号とカード有効期限の入力、規約への同意が必要だ。

セディナ ネットビジネス推進部 Web企画グループ グループ長 小島英紀氏
セディナ ネットビジネス推進部 Web企画グループ グループ長 小島英紀氏

また、スマートフォンのアプリであるため、位置情報を使ったクーポン配信も可能だ。すでに利用者が一定のエリアに入った際、そのエリアに登録されたクーポンをプッシュ通知する取り組みも展開している。

クーポンの内容については、加盟店が独自に決定している。例えば、二木ゴルフの場合、エントリーして、10,000円以上カード利用をするとカード利用額の10%がキャッシュバックされるサービスを実施。通常、カードを利用すると翌月にカード利用金額が差し引かれるが、「セディナキャッシュバッククーポン」は翌々月にその10%がキャッシュバックされる仕組みとなる。

なお、「セディナキャッシュバッククーポン」の契約は、加盟店とNRIがまず行うが、セディナとの加盟店契約がない加盟店については、売り上げを特定する必要もあり、新たに契約を結ぶ必要がある。CLOを機に加盟店契約に結び付いたケースもあったように、加盟店との関係づくりにおいてもCLOはプラスとなっている。また、会員がクーポンの登録を行い、当該加盟店で利用した場合、まず利用料は加盟店からNRIに支払われ、NRIからセディナにキャッシュバックの原資と成果報酬がシェアされる仕組みとなっている。

セディナでは、CLOの収益も期待しているが、「まずは加盟店に送客して売り上げを高めるなど、加盟店支援をメインにしていきたいです」と小島氏は語気を強める。今後は、キャンペーン等への活用も積極的に行っていきたいとしている。また、POSと連携した取り組みも検討しており、「あるお客様からは商品と連携したCLOを行いたいという相談を受けています」と小島氏は話す。

CLOはメインカード化に向けた武器になる
来年度の早い段階で本格展開を目指す

小島氏は、「CLOの可能性はすごくあると考えています。加盟店でオファーを設定できるため、どういうセグメントに、どのタイミングでオファーを提供すれば効果があるかなど、今後、知見は積みあがってくると思います。課題としては、クーポンを提供する加盟店を1社1社開拓していくことであり、今後は、他のカード会社と協力してクーポンを配信する加盟店を開拓することも考えています」と口にする。

セディナでは、CLOを会員のメインカード化に向けた1つの武器になると考えているそうだ。また、同社が加盟店営業や提携カードを発行する際の武器にもなるため、力を入れていく方針だ。加盟店にとっても、自社でカード利用がない会員に対しクーポンを配信できるため、新規顧客獲得のツールになると見ている。

今後は展開するカード会社も増えると予想しており、市場は大きくなると予測している。現在は実験の段階だが、その成果を検証したうえで、「来年度の早い段階では本格展開したい」と小島氏は構想を語った。

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