2015年3月3日0:35
株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズ
導入事例
インコムのPOSAカード導入を短期間・低コスト・高品質にサポート
9割の導入企業が選んだパッケージ/クラウドサービス「やごやさん」とは
コンビニエンスストア、GMS・チェーンストア、家電量販店、CD/DVDレンタルといった大手に加え、直近ではドラッグストア、地方・中堅スーパーマーケットに広がりを見せている「POSAカード」。インコム・ジャパン株式会社は国内において、レジで支払いが確定した時点で初めて対象のカードが使用可能となる「POSA(InComm’s Point of Sales Activation)」技術の提供を行っているが、富士通ミッションクリティカルシステムズのパッケージソリューション「やごやさん」は、短期間・低コスト・高品質な導入を後押ししている。
POSA導入企業の約9割が「やごやさん」を適用
流通店舗はインストールすれば細かな設定変更なしに利用可能
インコム社は、ギフトカードおよびプリペイドカードに関連した技術の提供を行っており、北米を中心に世界約40万カ所の流通・販売網を構築している。2013年度においては約2.8兆円のプリペイドカード、ギフトカードを流通、販売。中でも、日本は特に成長著しい市場となっている。
インコム社は、2007年に日本に進出。2008年はビジネスモデルやシステム構築について、大手流通企業に説明する日々が続いた。インコム・ジャパン 代表取締役社長 荒井琢麿氏は、「大変な一年だった」と当時を振り返る。なぜなら、インコム社センターシステムへの接続ソフトウェアは国内になく、書面による説明を行っていたそうだ。日本への導入を加速させるため、複数のSIerに相談したが、「国内でPOSAを誰も知らない状態の中、将来性を見越してお手伝いいただいたのが富士通ミッションクリティカルシステムズ(当時:富士通アドバンストソリューションズ)様でした。1年かけて出来上がった仕組みが『やごやさん』でしたが、一気に普及に弾みがつき、現在は45社の販売店と接続しており、約9割の企業が導入しています」と荒井氏は説明する。
サービス開始初期は、POSレジで金券を有効化する「POSA」の仕組みは、海外では利用されていたものの国内での採用企業は限られていた。また、インコムに接続するためのインターフェースは国際標準の「ISO8583」をベースとしたインコム社の定義する仕様であり、国内で対応しているパッケージベンダーは少なかったそうだ。
「当時からプラスチックギフトカードが普及するという潮流があり、弊社ではすでにカード会社のギフトカードのシステム構築を経験していました。また、ISO8583に対応したパッケージの開発・保守も行ってましたので、その仕様や運用にはノウハウがありました」(富士通ミッションクリティカルシステムズ 第二ソリューション事業部 第二ソリューション統括部 第三ソリューション部 担当部長 宮田治郎氏)
同社では、低コスト、高品質、短期スケジュールで開発が可能なシステムを構築。「お客様は、パッケージをインストールすれば、インコム社が推奨する運用パターンをそのまま利用可能なシステムを意識しました」と宮田氏は話す。
異常系処理など痒いところに手が届く製品
流通店舗の開発工数を約3分の1に削減可能
「やごやさん」は、顧客アプリケーションからAPIを呼び出すことによりISO8583電文を作成する機能を搭載。また、インコム社が定義している電文シーケンスや異常処理パターンに基づいた動作を行っている。パッケージ開発の際は、正常稼働はもちろん「お客様の異常処理時の対応をスムーズにすることを意識しており、お客様の開発負荷を下げる製品となっています」と宮田氏は自信を見せる。実際、プログラミングする際の3分の2は異常系の処理というのが現実であり、“痒いところに手が届くパッケージ”となっている。
「インコム社がワールドワイドで定めている異常系の仕掛電文の処理があり、スクラッチで開発すると、小売店のシステムに負荷を与える場合がありますが、『やごやさん』を用いると異常系の処理がスムーズに実現できます。このように、POSA導入における複雑な仕様を「やごやさん」が取り込み、容易に導入できるようになったことが、POSAを利用する小売店が増えてきた要因です」(インコム・ジャパン プログラム・マネージャー 森郁雄氏)
荒井氏は、「富士通ミッションクリティカルシステムズ様が同席すると、お客様との打ち合わせも一回行えば、その場でQ&Aが終わります。これまでは持ち帰って内容を確認するといった作業が必要でしたが、質疑応答もその場で解決することが多くなりました」と笑顔を見せる。
流通店舗によって、求められる機能にばらつきはあるが、「インコム社の推奨パターンに誘導していただいたこともあり、企業ごとに個別にカスタマイズしたということはありません」と同部 高松陽子氏は成果を口にする。ただ、流通店舗ごとに運用パターンが違うケースも出てくるが、約70項目をパッケージ外で定義できるようにしている。
実際、ローンチ後のトラブルはほとんどなく、2013年以降は製品不具合による異常トラブルは1件も発生していない。荒井氏によると、「ローンチ後のトラブルが少ないため、信頼して提供できる」そうだ。稼働後の品質は、厳しい基準を設定している富士通ミッションクリティカルシステムズの中でも非常に品質が高いという。森氏も「スクラッチの状態から作成するよりも『やごやさん』を利用すれば工数的には3分の1くらいに削減できると考えています」と評価する。
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