2015年3月27日8:00■アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc.「百貨店ギフトカード」を約4万店舗のコンビニエンスストアで販売販路の拡大で認知度が大幅に向上し、カジュアルギフトとしての普及に期待
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc.(American Express)は、全国約190の百貨店で利用できるカード型の商品券「百貨店ギフトカード」を大手コンビニエンスストアのセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートで順次販売を開始した。販路が大幅に拡大したことで、認知度が大幅に向上し、カジュアルギフトとしてこれまで同カードを購入していなかった顧客の利用が進むと見ている。
百貨店ギフトカードの2年間の取り組みで成果
コンビニでは1,000円、3,000円の券種も販売
American Expressは、2013年2月から、百貨店以外の企業では唯一「百貨店ギフトカード」の発行を行っている。百貨店ギフトカードは、日本百貨店協会に加盟する約190の取扱百貨店で利用できるカードタイプの商品券で、無期限で利用可能だ。現在、American Express は百貨店26店舗で販売を行っているが、ノウハウも蓄積され、ギフトカード発行額は全百貨店の3~4割の売上を占めているそうだ。
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc. 日本・北アジア エマージング・ ペイメント・ アンド・ サービス 副社長 菊池邦夫氏は、2年間の取り組みを振り返り、「この商品は売れるという自信がつきました」と成果を口にする。これまで百貨店は紙の商品券をベースにサービスを展開してきたため、生活者にとって同商品のなじみが薄く、多くの人が知らないという課題があった。ただ、ギフトコーナーで説明を受け、購入した人の多くが商品性を気に入ってもらえるそうだ。全国に広がる約190もの取扱百貨店のどの店舗でも使えるのが強みとなる。紙の商品券同様に便利にプレゼントできると気付いてもらえれば、必ず売り上げはさらに伸びるとAmerican Expressでは考える。
2月23日からは、コンビニエンスストアの大手3チェーンであるセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートの計4万店舗で順次販売を開始することとなった。多くの人が日常的に利用するコンビニエンスストアでカードを販売できることにより、生活者はカジュアルギフトとして「百貨店ギフトカード」をより手軽に購入できる。これにより、「百貨店ギフトカード」の認知度を一気に高めることが可能となった。
セブン-イレブンでは2月23日から3,000円券と5,000円券を、ローソンでは2月24日から1,000円券、5,000円券、1万円券を、ファミリーマートでは3月10日から3,000円券と5,000円券の販売を開始。これまで百貨店で取り扱う券種は5,000円からとなっていたが、1,000円券と3,000円券の券種が新たに販売される。
カードは金色のパッケージに包装
大幅な売り上げ拡大に期待
ハートをモチーフとしたコンビニエンスストア限定のカードデザインは、百貨店で購入できるさまざまなアイテムをイラストで表現したという。また、カードは金色の専用のパッケージに包装。米国の流通店舗で販売されているブランドプリペイドカードでは、偽造防止などからこういった販売手法が取られているが、日本では極めて珍しい。利用者は、店舗にあるギフトカードモールのコーナーに陳列されたカードを手に取り、POSで有効化を行うことにより、カードが利用できる状態になる。菊池氏は、「百貨店にそれほど足を運んだことのない若年層の方にも手に取っていただけます」と期待する。
American Expressでは、百貨店ギフトカードの普及に向け、キャンペーンをギフトシーズンに合わせて実施。コンビニエンスストアでの販売にあわせ、春の生活に役立つ家電製品をプレゼントするキャンペーンを2月23日~5月24日まで開催している。また、2014年12月20日、21日は、「アメリカン・エキスプレス 百貨店ギフトカード presents MUSIC FOR ALL, ALL FOR ONE 2014」に協賛するなど、認知度向上に向けての活動も行っている。
なお、米国ではブランドプリペイドカード事業を展開しており、日本での展開も注目されるが、米国とは決済環境も異なるため、慎重に進めているという。ブランドプリペイドカードビジネスは、「カスタマーエキスペリエンスが重要となり、加盟店に理解をしていただいたうえで、進めることが成功のキーとなります」と菊池氏は話す。