「Visa チェックアウト」にトークン技術を導入(Visa)

2015年10月30日17:22

Visa,Inc.は米国時間の2015年10月26日、ラスベガスで開催中の「Money20/20」において、世界中の加盟店や消費者に利用されている同社のオンライン決済用のチェックアウトサービスである「Visa チェックアウト」に同社のトークン技術を導入したと発表した。

Visaトークンサービスは、16桁のカード番号や有効期限、セキュリティコードといった重要なカード情報をトークンと呼ばれる別の識別子に置き換えることで、実際のカード情報を開示することなく決済処理が可能となるセキュリティ技術となる。

Visa はさらに、加盟店と協力して、利用者のアカウント保護を強化するため、配信サービスや月次請求といった繰り返し行われる決済のためにオンラインデータベースに蓄積されたカード情報のトークンへの置き換えを進めていく。利用者のアカウント情報を置き換えることにより、Visaは、「カード・オン・ファイル(加盟店が月次または定期請求のため管理している利用者のカード情報)」においても、これらのカード番号が意図された決済取引以外で使用できないようにする。

同日に発表された内容は、EMVチップ・テクノロジーへの移行、モバイル決済サービスのトークン化、生体認証技術、向上した不正検出技術など他のセキュリティ技術とともに、Visaブランドのカードを使った決済の安全性を進化させるという。加盟店と協力してトークン技術を Visaチェックアウトへ導入し、カード・オン・ファイルに登録されているアカウント情報のトークン化を推進することは、実店舗、オンラインおよびアプリ上などさまざまな決済シーンにおいての安全性を向上できるとしている。

なお、Visa チェックアウトは、Visa が提供するオンラインサービスで、配送先や支払いに関する情報を安全に保存し、都度入力することなくショッピングを利用できる。展開地域は、オーストラリア、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、中国、コロンビア、香港、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、南アフリカ、アラブ首長国連邦、アメリカ合衆国となる。

Visaチェックアウトを利用すれば、ユーザー名とパスワードを入力し、クリックするだけで購入手続きを完了することが可能だ。

2014年のサービスを開始したが、現在Visa チェックアウトの会員登録者数は700万人を突破しているという。また、約25万店の加盟店と470の提携金融機関がVisaチェックアウトを提供している。

導入企業は、Staples(ステープルズ)、Rakuten(楽天 USA)、Neiman Marcus(ニーマン・マーカス)、Gap(ギャップ)、Pizza Hut(ピザハット)、Orbitz(オービッツ)、Williams-Sonoma(ウィリアムズ・ソノマ)、Virgin America(ヴァージン・アメリカ)などとなる。

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