2016年4月15日12:11
銀行系クレジットカード会社で組織する日本クレジットカード協会(JCCA)は、2016年4月14日、東京都千代田区のパレスホテル東京において第39回通常総会を開催した。総会では、第38期の事業報告や会計報告、第39期の事業計画などが発表された。
JCCAは現在、117社の会員会社で運営。総会ではまず、第38期の会長を務めたジェーシービー 代表取締役兼執行役員社長 浜川一郎氏から、同期の事業報告、会計報告、ならびに浜川会長をはじめとする理事・監事の任期満了に伴う役員選任が審議・承認された。
現在、JCCAが主宰する「CAT共同利用システム」(各クレジットカード会社が相互に共同利用できるシステム)の設置台数約170万台、そのうちにおける「ICカード対応端末」は120万台となっている。
第38期は、2020年を迎えたクレジット決済環境の高度化に向け、IC化関する諸外国調査やIC化推進の検討などを実施。また、観光立国実現に向けた取り組みとして、浅草・仲見世商店街におけるクレジットカード利用動向調査を行った。さらに、第37期に同協会で作成したカード決済時の多言語支援ツール「指差しシート(英語・中国繁体語・中国簡体語・韓国語)」を作成したが、第38期では新たにタイ語・インドネシア語・ベトナム語・ロシア語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語の8言語を追加している。
また、同日の理事会決議により、第39期日本クレジットカード協会会長には、ユーシーカード 代表取締役社長 北嶋信顕氏、副会長には、三井住友カード 代表取締役社長兼最高執行役員久保健氏が就任した。
北嶋氏は、第39期活動方針骨子として、①安全、安心なクレジットカード社会の発展に向けた市場環境の整備、②クレジットカード取引に関する消費者利便性の向上、③クレジットカード関連法制への取り組みと消費者保護対応――を掲げた。
第39期では、2016年2月23日にクレジット取引セキュリティ対策協議会より公表された『クレジット取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画』を受けて、具体的な取り組みがスタートする予定だ。また、訪日外国人が2,000万弱までと増加しており、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人を目指すという政府方針を受け、安心・安全な決済環境実現に向け、努力していきたいとした。