地方銀行初、Visa、Mastercard両国際ブランドの加盟店サービスを実施(琉球銀行)

2017年4月14日8:00

「りゅうぎんVisaデビットカード」の会員数、取扱高は順調に増加

琉球銀行は、2017年1月17日から、沖縄県内において店舗を持つ加盟店を対象に「カード加盟店サービス」を提供している。また、2015年10月から、「りゅうぎんVisaデビットカード」を発行しており、順調に会員数と取扱高は伸びているそうだ。

琉球銀行口座指定で売上金の振込のサイクルを短縮
5年後に400億円超のカード決済取扱高を目指す

琉球銀行では、2015年10月の「りゅうぎんVisaデビットカード」発行開始の際に取得したVisaのライセンスに加え、Mastercardのライセンスも取得し、新たに両国際ブランドによる「カード加盟店サービス」を行っている。銀行本体において直接的にVisa、Mastercard両国際ブランドの加盟店サービスを行うのは地方銀行で初となる。

琉球銀行が「カード加盟店サービス」を開始した背景として、沖縄の金融業界においては、他県地銀や流通系銀行の進出、マイナス金利実施の影響等により、預貸金業務での収益確保はますます厳しくなりつつあり、新たな収益源の確保が喫緊の課題となっている。一方、国内電子決済(カード決済)市場は2020年には現状の1.5倍程度まで拡大するとの予想があるほか、入域観光客の増加を背景に拡大基調は今後も続くものと想定されている。

「本県においても電子決済市場の拡大およびインバウンドの増加は顕著で、当行においてはカード加盟店サービスへの積極的な関与と収益としての取り込みが肝要と判断し、アクワイアリングを銀行本体にて開始しました」(琉球銀行)

割賦販売法の改正に伴い、加盟店管理の強化が求められるが、「日々お取引先のもとへ外訪活動を行っている銀行においてはカード子会社が行うより的確な対応が可能です」と琉球銀行では強みを述べる。

さらに、同行口座を指定の場合、業界では通常、月2回となっている売上金の振込について、そのサイクルの短縮化が可能で、非価格面でも差別化できるという。具体的には、琉球銀行を指定の場合、サイクルを「3営業日後~1週間以内」(振込手数料も無料)とし、他行宛ての場合は「月2回(振込手数料無料)」を基本としている。

「琉球銀行の口座を売上金入金口座として指定の場合、振込手数料の負担が生じないため、売上金の振込サイクルの短縮化が可能で、加盟店の資金繰り改善につながります」(琉球銀行)

そのほか、専用端末「RPG-T(りゅうぎんPayment Gateway Terminal)を安価で提供(使用料:月額1,250円)。モバイル決済ツールのアプリ搭載も進め、これに必要となるバーコードリーダーも併せて提供している。

さらに、現行のカード関連子会社への取り次ぎ方式ではなく、自らのサービスとして取り扱うことから推進に向けた行員のモチベーション向上が図れるメリットもある。

そのほか、「ファイアウォールが関係しないことから、銀行取引上の情報を本業務の展開に活かすことができるほか、決済情報等を活かしてトランザクションレンディングなども可能となります」としている。アクワイアリングにおいては、各種電子マネーやVisa payWaveを含めたNFCも取り扱いを検討中だ。

具体的な目標は、サービス開始1年で70億円超、5年後には400億円超のカード決済取扱高の計上を目指している。

「経済産業省の商業統計によると2014年度時点での沖縄県内の小売業販売額に占めるカード決済割合は10.9%、1,139億円となっていますが、将来的には同年度の東京並みを目指すとしても約2倍の伸長余地があります」(琉球銀行)

今後も地域と連携した決済関連サービスを展開へ
地域商品券へのカード商品の活用も想定

また、2015年10月から、「りゅうぎんVisaデビットカード」を発行。「りゅうぎんVisaデビットカード」は、世界中のVisa加盟店で利用でき、即時でカードに紐付く琉球銀行口座から利用額が引き落としされる。当初の発行枚数は年間3万枚を目標としていたが、計画を上回るペースで申し込みがあり、2017年1月末時点で、約4万3,000枚を発行している。既存の口座利用者はもちろん、新たに口座開設してデビットカードを申し込むケースも多いそうだ。

「りゅうぎんVisaデビットカード」。キャッシュカードとの一体型カード3種類、デビットカード単独の単体カード3種類から選ぶことができる

琉球銀行では、新たな取り組みにチャレンジする銀行という自負があるという。今後展開を予定する決済関連サービスとして、①県内交通系カードと連携し、その商業利用展開を支援する、②インターネット加盟店への対応も進め、県内ネットモールとの連携も検討、③地域商品券へのカード商品の活用―といったことを想定している。

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