2017年6月27日8:48
アント フィナンシャル ジャパンは、2017年6月23日、 加盟店・加盟検討企業向けに、 「Alipay(支付宝:アリペイ)」の機能・特徴を説明する「アント フィナンシャル ジャパン カンファレンス」を開催した。 カンファレンスにはコンビニエンスストアや百貨店、空港、ディスカウントストアなどの分野から約200名が参加したという。
Alipayは、中国の螞蟻金融服務集団(アント フィナンシャル グループ)が運営・提供するデジタル決済で、中国では5.2億人以上のアクティブユーザーを有し、世界26カ国で利用が可能。日本では2015年10月にサービス展開を開始し、現在までに導入店舗は2万5,000店に広がっている。
中国では、レストランの予約から支払いまでの一連の流れがAlipay上で完結するほか、タクシーの配車から決済、バーコードをスキャンすることで電気・水道・ガスなど公共料金の支払いが可能になるなど、さまざまなライフスタイル関連サービスに紐づいているという。金融サービスでは、ユーザー数3.2億人、運用資産規模20兆円となる資産形成サービスの「余額宝(ユエ・バオ)」、 個人の信用力を点数化した「芝麻信用(ゴマ・シンヨウ)」などを提供している。
アント フィナンシャル グループでは、国連や加盟店、航空会社、空港などと連携し「グローバル キャッシュレス プロジェクト」を推進。キャッシュレスにすることで紙幣を使わなくなり、紙の原料である木の保全を目指す、地球環境に貢献していくというプロジェクトとなる。同プロジェクトの一環として、「アント フォレスト」という取り組みを展開しており、 電子マネーの利用に伴い、木が育つバーチャルゲームを開発したところ、4カ月で2億のユーザーが参加した。さらに現在では、アント フィナンシャル グループがユーザーに代わり、砂漠に110万本の低木を植林するというリアルな活動にまで広がっているそうだ。
また、日中の時節のイベントに合わせ、日本の加盟店と連携し、さまざまなキャンペーンを展開。Alipay上には、「ディスカバー(発見)」という日本の旅行・トレンド情報を閲覧できるページがあり、訪日前からどこへ旅行に行き、何を体験するかなど、事前の情報収集ができるという。日本での「ディスカバー」ページは、ローンチ直後にもかかわらず、月間のユニークユーザー数は100万を突破した。
日本の加盟店でもAlipay導入による成功事例は増えており、百貨店では、Alipayでのキャンペーンを展開することで新規顧客が13%増加し、ディスカウントストアではキャッシュバックキャンペーンにより、一人当たりの購買額が20~30%増加するなどの効果が見られたとしている。
なお、カンファレンスでは、日本の導入企業を代表して、 成田国際空港、 ドン・キホーテ、 ローソンが導入事例を発表したそうだ。