2017年10月10日8:00
「Tカードみんなのソーシャルプロジェクト」の第一弾として、三陸の牡蠣を使った3商品を開発。10月5日より販売開始
Tポイント・ジャパンは、T会員がもたらす購買データなどのビッグデータを、地域が抱える社会課題の解決や地域共生につながる取り組み実施のために活用する、Tカードの社会価値創造プロジェクト「Tカードみんなのソーシャルプロジェクト」を、2016年11月に発足させた。この第一弾として、“地域の美味しいものを一次生産者とTカードでつくる”ことをテーマに、T会員と三陸の漁師が共同で、牡蠣を使った商品を開発し、Tポイントアライアンス企業を通して、2017年10月5日より販売を開始。Tポイント・ジャパンでは、同日、新商品発表記者会見と、一般消費者を招いた試食イベントを開催した。
Tカードのデータやネットワークを活用
生産~流通~消費をつなぎ、六次産業化を実現
記者会見ではまずTポイント・ジャパン 常務取締役の長島弘明氏が登壇。T会員は、2016年9月末に6,000万人を超えた。Tポイントアライアンス企業は175社を数え、Tカードがもたらす購買データは年間約40億件に上る。長島氏は「Tカードみんなのソーシャルプロジェクト」発足の経緯を、「Tポイント・Tカードのカルチャー・インフラを、社会のために役立てたいと考えました。Tポイント・Tカードを支持してくださる日本全国の生活者の皆さまに利益を還元するため、さまざまな社会課題の中でも、“地域共生”にフォーカスした取り組みを進めていきます」と説明した。
今回の「地域の美味しいものを生産者とTカードでつくる商品開発プロジェクト第一弾~三陸の牡蠣~」では、2011年の東日本大震災以降、生産量・生産額の減少が続く三陸地方の復興に、Tカードのデータを役立てるのが狙い。T会員、三陸の漁師、Tポイントアライアンス企業である流通がチームとなって商品開発に当たり、結果、六次産業化を実現することができた。
本プロジェクトではまず、6,000人超のT会員の中から、ライフスタイルデータなどをもとに、“魚介好きで食にこだわりがある”55万人をピックアップ。メールを送付し、企画賛同を募った。その結果、565人が応募。この中から選抜された9人が商品開発に参加した。
9人は、宮城県石巻市での牡蠣剥き体験などを含む全4回の商品開発セッションに参加。試作段階では、この9人以外のT会員からも意見を募り、13のレシピをラインナップ。今回はその中から、「カレーとガーリック味の大きなカキフライ」「パセリとチーズ味の大きなカキフライ」と、「カキとバジルのオイル漬け」を商品化するに至った。
プロモーションにもビッグデータを活用
商品の定番化にも意気込み
商品の生産・加工に当たったのは、「かっこいい・稼げる・革新的」の新3Kを掲げて漁師の復活を標榜する一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン。同法人の理事 鈴木真悟氏は、今回のプロジェクトについて、「魚好きなエンドユーザーとの直接の接点を持てたことは、非常に意義が大きい。エンドユーザーや流通といっしょに商品開発に当たったことで、本当に市場に求められている商品が作れたと思います」と語った。今回は3商品について各々2,000セットを販売するが、市場の反応によっては増産、定番化も視野に入れている。
商品は、Tポイントアライアンス企業であるマルエツ、リンコス、マミーマートの一部店舗と、ヤオマサ全店、「Yahoo!ショッピング」のECモール「東北エールマーケット」で販売される。
フィッシャーマン・ジャパンの立ち上げにもかかわった、ヤフー 執行役員 SR推進統括本部長 西田修一氏は、「弊社が持つビッグデータを駆使してプロモーションを展開していきます。ITやビッグデータが、水産業の活性化に一役買うことができれば嬉しいと思います」と意気込みを語った。