2018年8月13日7:11
USEN-NEXT HOLDINGSは、2018年8月8日、プレス向けの事業概略説明会、および2018年7月に移転した新本社(東京都品川区)を公開した。同社では注力分野の1つとして「FinTech/スマートPay」を挙げた。
「動画配信」「ICT/IoT」「FinTech/スマートPay」「インバウンド」「エネルギー」に注力
USEN-NEXT HONDINGは、1961年に大阪有線放送社で放送サービスを開始。2017年8月時点で、62万軒を超える契約数となっている。001年には、光ファイバーによる高速インターネットサービスをスタート。2017年12月1日には、BtoBをメインにするUSENと、BtoCを得意とするU-NEXTの経営を統合し、USEN-NEXT HOLDINGSを設立した。
現在は、16社の事業会社において、店舗サービス、通信、業務システム、コンテンツ配信など、さまざまな事業を展開している。U-NEXT契約者数は3年間で2.4倍、前年比でも38%増となっている。また、動画配信サービス利用者数は1年で24%増、業界シェア3位となるそうだ。
同社では、現在の注力事業として、「動画配信」「ICT/IoT」「FinTech/スマートPay」「インバウンド」「エネルギー」の5分野を挙げた。動画配信では、カラオケボックスでの配信など、ホームエンタテイメントにとどまらない展開をしていくとした。ICT/IoTでは、テーブルトップオーダー、ハンディターミナル、プリンタなど店内のIoT化を進める。さらに、顔認証やタブレットなど、すべてネットワークでつながることにより、業務効率化を進めていく方針だ。FinTechやスマート決済は、すでに自動精算機、USEN PAYGATEなどを展開。日本でも将来的にキャッシュレスの時代になり、それが店舗の業務軽減につながるとした。
また、AlipayやWeChat Payなどのインバウンド決済については、中国大手のアクワイアラ・プラットフォーマーである Lakala(ラカラ)の日本法人であるラカラジャパンと提携し、今後は、USENの62万軒の利用者に対して、営業を行う。昨今は、多種多様な決済サービスが登場しているが、1つの端末で対応することで、店舗のオペレーション負荷を軽減させていきたいとしている。
インバウンドについては、“訪日外国人への対応を如何に自動化させるか”ということを突き詰めていく。エネルギーに関しては、東京電力と提携して、商材の提供をスタートしている。
USEN-NEXT HONDINGでは、売上高の目標1兆円、営業利益1,000億円を掲げている。高い目標となるが、USEN-NEXT HOLDINGS 代表取締役社長 CEO 宇野 康秀氏は、「十分に実現の可能性を持っている」とした。
キャッシュレスなカフェ、スマートコンビニもオフィスに登場
なお、USEN-NEXT HONDINGでは、7月9日から本社を東京都品川区の目黒セントラルスクエアに移転した。目黒セントラルスクエアは地上27階、地下2階のビルとなるが、9階から13階の5フロアに入居している。
13階の「HOSPITALITY Floor」には、同社が提案する店舗やホテル、クリニックなどにおける新たなテクノロジーを活用した運営システムを体験できるショーケースラウンジ『Next Avenue』を設けた。
13階のカフェでは、店内で焼き立てのパンを提供している。また、電子マネー、AlipayやWeChat Payのキャッシュレス決済が可能だ。さらに、商談時には、各ラウンジからコーヒーなどの注文が可能となっている。また、同階には、キャッシュレスなスマートコンビニを導入した。
なお、新オフィスには、顔認証の入室セキュリティーシステム、会議・応接室を効率よく使用できるシステムなど最先端のIT技術を導入している。
6月1日からは、社員がさらに働きやすい環境を目指し、新人事プロジェクト『Work Style Innovation(WSI)』を始動。スーパーフレックスタイム制度やテレワーク勤務制度をスタートした。