2019年10月15日9:05
カード会社の三井住友カードと、ベンチャー企業のTenTenでは、2019年7月に資本業務提携を行い、飲料自動販売機マーケットにおけるキャッシュレス決済の普及に向けてプリペイド決済サービスを展開している。2019年10月15日~18日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「CEATEC 2019」では、キャッシュレス自販機のデモを行い、そのメリットについて紹介している。
プリペイド式のキャッシュレス決済対応
商品別在庫、売り切れ、釣り銭切れも確認可能
キャッシュレス自販機は、スマートフォンのBluetooth接続により、自動販売機のSmartBeaconと通信する。支払いは三井住友カード提供のプリペイド式によるキャッシュレス決済に対応する。プリペイドはクレジットカード等からチャージが可能だ。また、VPNを使用せずに、スマホ回線の通信環境を提供しているため、コストが低減できるという。
消費者に対しては、キャッシュレス決済による商品購入と連動した「スタンプサービス」や「ポイントサービス」等のロイヤリティプログラムを提供可能だ。
キャッシュレス自販機では、飲料自販機事業者業務効率化および働き方改革の推進を積極的に支援していくことを目指している。販売された商品の情報は、リアルタイムで随時確認できる。飲料機事業者は、PCに加えスマートフォンで日々の業務の状況を収集可能だ。商品別在庫、売り切れ、釣り銭切れなどもリアルタイムに把握できる。三井住友カード 戦略事業開発部 グループマネージャー 齋藤淳二氏は、「キャッシュレス決済だけでなく、現金の売上もわかります」と説明する。さらに、商品補充のタイミングを適切に把握し、最適な訪問ルートを提案するそうだ。
アサヒ飲料やサントリーで採用
コインパーキングやコインランドリーでの導入も視野に
すでに同サービスはアサヒ飲料やサントリーで採用された実績がある。アサヒ飲料では、キャッシュレス決済に対応し、スタンプが貯まるとクーポンを付与している。サントリーの専用アプリでは、ロイヤリティプログラムに対応し、貯まったポイントで飲料の購入が可能だ。
なお、自動販売機のサービスはTenTenが担うが、アプリからハードウェアまで自社開発しているという。今後は、両社が協力し、飲料自動販売機以外にも、コインパーキングやコインランドリーなど、現金が主流な無人精算機でキャッシュレス化を進めていきたいとしている。