2019年10月16日8:10
一般社団法人電子情報技術産業協会、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会の3団体で構成するCEATEC 実施協議会は、2019年10月15日~18日までの4日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で「CEATEC 2019」を開催している。CEATEC2019は、出展者数:787社/団体、出展小間数:2,122小間(2018年実績:1,786小間、昨年比+18.8%)、海外出展者数:24カ国/地域から250社/団体、スタートアップ/大学研究機関出展者数:170社/団体となっている。10月14日の報道関係者向け公開日で目立った展示を紹介する。
日立製作所は、無人店舗でのソリューションの活用を紹介した。利用者は生体認証によりチェックインを行う。店舗では、Shekel Brainweighの重量センサー付き商品棚で商品を認識し、その内容をスマートフォンで確認できる。天井には、日立エルジーデータストレージの3D LiDAR(TOF)センサーの顧客動線計測で来場者を立体的に検知して、顧客行動を分析する。退店時にはデジタルサイネージを活用し、インテルのOpenVINOツールキットで笑顔を検知して、スマイルクーポンを進呈する流れだ。
DeNAは、ビッグデータとAIを介して、タクシーの働き方改革を提案している。次世代タクシー配車アプリ「MOV」では、AIを活用することで、ドライバーに合わせて最適なルートを案内することで、タクシー乗務員の働き方改革を目指している。
Japan Taxiは、EMVのコンタクトレス(タッチ決済)、QRコード決済に対応したタブレットや決済端末を紹介。順次、タクシーへの導入が進んでいるという。また、ドライブレコーダーを活用したリアルタイムの道沿いの情報収集のビジネスについて紹介した。
凸版印刷は、多言語対話型おもてなしデジタルアシスタント「BotFriends Vision」を展示。オリジナルバーチャルキャラクター「小石川 彩(こいしかわ あや)」が遠隔操作とAIチャットボットを組み合わせて接客を行うデジタルガイドサービスとなる。遠隔地にいてもインタラクティブなやり取りが可能であり、多言語に対応する。
日本ユニシスのブースでは、2020年春にサービスをローンチする電子マネー交換/送金の価値交換プラットフォームの「doreca(ドレカ)」を紹介。ポイント還元の情報をもとに、たとえば給与の一部をサーバ型の電子マネーやQR決済などに分けて受け取り、加盟店で使うことができる。また、さまざまな電子マネーのサービスのお得情報を受け取ることが可能だ。
JTBは、「移動」、「遊ぶ」、「支援する」、「育てる」、「買う」といったソリューションについて紹介している。「買う」では、マルチ決済サービス「Take Me Pay」を日本美食と連携して展開している。JTBグループが提携する免税店、ツーリストインフォメーションセンター(TIC)などでキャッシュレス対応を進めている。
三井住友フィナンシャルグループ、NTTデータ、Daon, Inc.が株主となるポラリファイは、犯収法改正対応のオンライン本人確認(Polarify e-KYC)、顔認証によるオンライン認証を提供している。アプリでのKYCに対応しているのが特徴で、三井住友銀行アプリ、SMBCモビット公式スマホアプリなどで採用の実績がある。
NEC(日本電気)は、日本で開催中のラグビーワールドカップ2019において、東京スタジアムと横浜国際総合競技場におけるメディア関係者の本人確認のため、顔認証システムを提供している。
ANAは、VR、ロボティクス、センサー、ハプティクス(触覚)といったテクノロジーを活用し、異なる場所に設置したアバターロボット(遠隔操作ロボット)にアバターインし、自分自身が存在しているかのようにコミュニケーションや作業を行える「ANAアバター」を紹介した。自宅にいながら、鑑賞やショッピングを楽しんだり、釣りを楽しむことが可能だ。