2019年10月28日17:00
日本電気(NEC)は、南紀白浜エアポートなどとともに、2019年1月から南紀白浜で行っている顔認証を活用した「IoTおもてなしサービス実証」に、新たな利用施設として、スカイアドベンチャー(南紀白浜空港内レストラン)、福亀堂(同空港内店舗)、明光バス、三段壁洞窟(観光名所)、南紀白浜ゴルフ倶楽部が2019年10月から新たに加わると発表した。また、実証参加ホテル「SHIRAHAMA KEY TERRACE SEAMORE」においては、ビジネス客やサイクリストをターゲットにした素泊まり専用宿泊施設「RESIDENCE」での顔認証による客室の解錠を2019年11月から新たに開始予定だ。
同実証実験では、初めに、自宅などからスマートフォンのWebブラウザまたは和歌山県・南紀白浜空港の到着階にあるQRコードから、顔情報とクレジットカード情報などを登録する。登録完了後は、ホテルや商業施設、テーマパーク、観光名所などに設置されたカメラから顔情報を検出し、登録された個人を特定することで、各種出迎え業務や、ホテルの客室の解錠、テーマパークでのファスト入園やチケット購入時の決済、さらに商業施設でのショッピングや飲食店利用時の決済などが自動で行える。
また、マーケティング分析(「属性推定実験(性別/年齢層)」や「移動経路分析実験」)も実施し、各施設での効果的なキャンペーンやデジタルサイネージ広告に利用する。なお、実証期間中は、おもてなし機能や安全・保安機能を順次強化する予定だ。
なお、NECは、内閣府が実施する事業「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術におけるアーキテクチャ構築および実証研究」のうち「パーソナルデータ分野」の研究開発項目である「生体認証データの事業者間の連携に関するアーキテクチャの実証研究の実施」について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から採択された。同採択を受けて、生体認証データの事業者間連携の社会実装に必要な基盤や制度に資するための調査・検討を行う。今回の実証内容の拡充と2019年2月末までの実証期間の延長はこの一環となる。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト