2019年12月24日9:00
「ロイヤルホスト」などを展開するロイヤルホールディングスは、2019年12月24日15時に「GATHERING TABLE PANTRY 二子玉川」(東京都世田谷区)をオープンする。同店舗は、完全キャッシュレスを採用。テクノロジーを活用し調理・接客サービスを向上させているという。
QRコード決済はタブレットで自ら決済できるため体験価値向上
「GATHERING TABLE PANTRY 二子玉川」は、次世代の店舗運営を研究開発していくR&D店舗として2017年11月にオープンした「GATHERING TABLE PANTRY 馬喰町」(東京都中央区)の運営により蓄積してきたノウハウを進化させた店舗だ。同店舗では、完全キャッシュレス(現金お断り)で、スマートデバイスと連携する決済端末を利用し、支払いはクレジットカード、電子マネー、QR決済が可能だ。注文はタブレット端末によって自ら実施。当初はクレジットカードや電子マネーの利用が中心だったが、現在はQRコード決済の利用が伸長している。クレジットカードや電子マネーはレジでの支払いが必要だが、QRコード決済は、テーブル上で自ら支払いができる「セルフ決済」に対応しているため、体験価値が向上するという。
「GATHERING TABLE PANTRY 二子玉川」では、「楽天ペイ(アプリ決済)」、「LINE Pay」、「PayPay」、「d払い」、「Amazon Pay」、「Origami Pay」、インバウンド向けの「Alipay」と「Wechat Pay」に対応。また、レジでの決済は主要ブランドのクレジットカードや銀聯、「交通系ICカード」、「iD」「楽天Edy」、「Apple Pay」、「Google Pay」、「QUICPay」、「WAON」、「nanaco」に対応している。
楽天Edyのチャージ機設置で現金利用者にも対応へ
また、楽天等の一部社員による「顔認証決済」の実証実験を期間限定で実施。利用者は、事前に顔写真を登録し、顔認証決済専用のタブレット端末で認証すると、楽天ペイによる支払いが可能だ。
ロイヤルホールディングス 常務取締役 野々村彰人氏は、「2020年には、Amazon Goのようにチェックレスで支払いができる状況に持っていきたい」とした。
なお、現金利用者への対応も含め、店内には「楽天Edy」のチャージ(入金)を設置。これにより、現金利用者は現金をチャージしてキャッシュレスで支払いができるという。
セルフオーダーのオペレーションシステムは、馬喰町同様にマウント・スクエアとの協業により、店舗システムを共同開発している。タブレット端末のiPadを用いたオーダーシステムとなり、注文状況はスマートウォッチに都度伝えられる。
600万の月商、2,200円の客単価を想定
今回はトレタの予約/顧客台帳サービスとPOSを連携。現状はどの来店者がどの料理を注文したかを把握することはできないが、将来的には予約システムとの連携により、顧客の属性を把握し、マーケティングに活かすことも想定している。
そのほか、コミュニケーションの円滑化に向け、ビデオ会議アプリ「Zoom」を採用。店舗では、スマートフォンで本部とのコミュニケーションを図ることが可能だ。
なお、同店舗では、火と油を使用しない調理システムを使用しており、自社セントラルキッチン(集中調理方式)で作る料理を提供している。また、家庭向けにフローズンミール「ロイヤルデリ」計25品も販売。ロイヤルデリは、来年ロイヤルホストなどグループ直営店100店で販売することを見込み、2030年までに100億円の規模の売上を目指す。
「GATHERING TABLE PANTRY 二子玉川」では、600万の月商、2,200円の客単価を想定している。