2020年8月1日10:00
トラストバンクは、2020年8月1日より、同社が提供する地域通貨の発行、利用、管理が可能な自治体向けデジタル地域通貨プラットフォームサービス「chiica(チーカ)」が、埼玉県深谷市が実施する、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける子育て世帯の経済的支援事業において採用されると発表した。
深谷市は、新型コロナウイルス感染拡大により経済的に影響を受けている子育て世帯の負担の軽減と、市内の経済活性化を目的に、子ども1人あたりに深谷市の地域通貨であるnegi(ネギー)5,000円分(5,000negi)を支給する。対象世帯には、7月下旬から対象人数分のnegiカードが送付される。negiカードは、8月1日に1枚1,000円分のnegiが付与され、8月1日~9月30日の間、市内の地域通貨加盟店の全店舗で利用できる。利用者は市内の地域通貨加盟店においてカードを提示し、店舗はカードに記載されたQRコードを読み込むことで、決済が可能だ。
深谷市はこれまでも地域経済の活性化のため、negiを活用しさまざまな事業を行ってきた。2019年にはプレミアム商品券をキャッスレスで運用する実証実験を、2020年5月にはコロナ感染拡大に伴う市内飲食店の支援事業を行った。これまでの事業を通じて、すでに市内の加盟店舗網を構築していたため、同事業において、新たな加盟店開拓や店舗への説明などの業務が軽減され、即座に支援事業を開始することができた。また、negiを付与する前のカードを送付し、利用者の手元に届いた後に「chiica」の管理システムからnegiを遠隔で付与することにより、商品券等の金券の送付費用と比べ、簡易書留料金が不要となるため約64%のコスト削減にもつなげることができた。
トラストバンクは、深谷市が市民に支給するnegiの発行、利用、管理をするためのシステムとして「chiica」を提供する。地域通貨の管理に「chiica」を利用することで、利用できる店舗や期間を限定することが可能になり、法定通貨を使用する場合と比べて、通貨の域内循環が期待できるという。
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ペイメントナビ編集部
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