2020年10月8日21:58
ジェーシービー(JCB)とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、外貨為替レート保証付きモバイルウォレット「JCB Mobile Wallet(仮称)」の実証実験を今月から開始すると発表した。
「JCB Mobile Wallet(仮称)」は、JCBブランドのバーチャルプリペイドカードをアプリ上で即時発行でき、キャッシュレス決済やモバイル上での送金、アカウントの利用可否設定、優待店のマップ検索など、モバイルならではのさまざまなサービスを利用できる多機能ウォレットであるという。
また、留学生、ビジネスパーソン、在留外国人の日常の決済から外貨管理までサポートする。
具体的には、22の通貨に24時間いつでも両替可能で、「期間保証」と「リアルタイム」の2つから両替レートを選択できる。「期間保証レート」は、14日以内であれば、使わなかった外貨を元の為替レートで自国通貨に戻すことができるサービスだ。
また。家族や法人で複数のアカウントが利用可能。例えば、留学中の子供のサブアカウントに、家族が24時間いつでもチャージすることができる。また、法人アカウントにおいて、海外出張者のサブアカウント毎に残高管理をすることも可能だ。
さらに、レストラン予約やタクシー配車などのさまざまなサービスを、シームレスに提供するという。
実証実験では、2020年10月~11月まで、「JCB Mobile Wallet(仮称)」のUI/UXの検証や搭載機能/サービスのニーズ調査、商用化に向けたフィードバックの収集を行う。対象者は、JCB・NTT Com関係者となる。JCBが「JCB Mobile Wallet(仮称)」のサービス企画・開発、NTT Comが「JCB Mobile Wallet(仮称)」のサービス企画・開発・レート保証型外国為替情報、および取引情報のデータ流通サービス「Home Currency Anywhere」と、他サービスとのAPI接続を一元的に管理しスピーディーかつ容易に実現する「API Gateway as a Service」を活用したシステム企画・運営を行う。
両社では、各国の決済環境に応じて、モバイルでのタッチ決済(NFC)、QRコード決済取引や連携するカードでの決済等を幅広くサポートし、さらには、各国のモバイルマネーのオンライン接続や残高交換を実現するNTT Comの「Wallet Exchange」とも連携し、利用シーンの拡大を図る予定だ。
今後両社は、「JCB Mobile Wallet(仮称)」を安全・安心に利用してもらえるようセキュリティ対策を講じたうえで、実証実験での結果をもとに、2021年中の日本およびアジア圏での商用化を目指して、サービス開発を進めていく。