2015年7月16日12:03
EMCジャパンは、2015年7月16日、GRC(ガバナンス、リスク管理、コンプライアンス)プラットフォーム ソフトウェア「RSA Archer GRC」について、日本語をはじめとする9種類の言語に対応してグローバル対応が大幅に向上した「RSA Archer GRC 5.5 SP2(以下、RSA Archer GRC)」の提供を開始した。
企業がガバナンス(企業統治)や、リスク管理、コンプライアンス(法令順守)に適切に対処するためには、特定の拠点や一部の部門だけではなく、全社的あるいはグループ全体の事業リスクを調査して評価することが必要となる。このような調査では、事業継続性、取引先、国内外の法制度、外部脅威など、多様な業務とそのプロセスから事業リスクを評価するために、評価項目を具体的な質問にして社員や協力会社に回答を求めることが重要だ。
ところが昨今は、海外への進出やM&Aによる統合、外部委託等により海外の管理対象拠点が増えると共に、国内拠点でも外国人就業者が増えており、さまざまな母国語や文化背景、リテラシーを持つ社員が就業している。そのため、調査を日本語あるいは英語だけのように単一言語で行うと、回答者の質問言語に対する理解度や言葉の定義の違いにより、質問の解釈が同一では無くなる課題がある。その結果、回答データの信頼性、整合性、評価の有効性が低下。このような回答の質のばらつきは、回答者が得意とする言語を用いて回答させることで解消でき、高い精度と対応の即時性を期待できるようになるそうだ。
「RSA Archer GRC」は今回、グローバル対応として、日本語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、簡体中国語の9種類の言語に表示画面を切り替えられる機能を追加した。ユーザーは自分の得意とする言語を選択して使うことができる。組織は、各国語の言語パックを言語数に関係なく無償でダウンロードして使用できる。これにより、海外拠点を持つ企業や、外国人が就業する企業のガバナンス、リスク管理、コンプライアンスの実施において、言語に起因する回答の信頼性、整合性、評価の有効性の諸問題を解決可能だ。
例えば、日本法人では、大多数の社員である日本人は日本語で、フランス法人からの赴任社員はフランス語で、南米の工場ではポルトガル語で使用でき、統一されたレベルで、GRCを遂行できるという。
「RSA Archer GRC」は、2011年に国内での提供を開始して以来、金融損保、製造業を中心に導入が進んでいるそうだ。